施工管理・建設業の採用単価の相場はいくら?手法別の費用・計算方法・下げる5つの方法【2026年10月更新】

2026-10-06
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2026-10-06

施工管理の採用単価はネオキャリア(みんなの採用部)調べで「100万円以上」が38.2%、「50〜99万円」が28.4%です。相場の出典別の比較・手法別の費用・計算方法・単価を下げる5つの方法・人材紹介と採用代行の費用が逆転する人数を解説します。(2026年10月更新)

施工管理の採用単価の相場はいくらか?

施工管理の採用単価は、ネオキャリア(みんなの採用部)調べで「50〜99万円」が28.4%で最多です。「100万円以上」も38.2%を占めます。人材紹介の手数料は年収の30〜35%が目安で、年収600万円なら180万〜210万円です。

採用単価とは1人を採用するまでにかかった費用を、採用人数で割った金額のことです。ただし調べる調査によって対象が違い、同じ「採用コスト」でも含まれるものが変わります。この章では施工管理に絞った数字と全職種の数字を分けて、調査名・対象・年を添えて並べます。

施工管理に絞った調査の数字

施工管理だけを対象にした調査で、今回確認できたのはネオキャリア(みんなの採用部)調べです。2025年に施工管理職を10名以上中途採用した建設業(従業員1,000名未満)の採用責任者・担当者102名に、2026年3月に実施した調査です(出典: ネオキャリア(みんなの採用部)調べ)。

施工管理職1名あたりの採用コストは、「50〜99万円」が28.4%で最多でした。「100万円以上」は38.2%で、この2つを合わせると66.6%です。使った採用手法は求人媒体が43.1%・人材紹介が39.2%・自社の採用サイトが35.3%でした。

対象は年間10名以上を採用した会社なので、採用人数がもっと少ない会社では1名あたりの金額が変わる場合があります。自社の過去の実績と並べて、目安として使いましょう。

全職種の平均と比べるとどうか

施工管理の数字が高いのかを見るには、全職種の数字との比較が欠かせません。次の表は公表されている主な調査の数字を、出典と対象つきで並べたものです。

出典(実績の年) 対象 数字 何の数字か
ネオキャリア(みんなの採用部)調べ(2025年の採用) 施工管理職を10名以上中途採用した建設業 「50〜99万円」が28.4%、「100万円以上」が38.2% 施工管理職1名あたりの採用コストの回答分布
マイナビ『中途採用状況調査2026年版』(2025年実績) 建築・土木の中途採用 38.8万円(前年比+13.3万円) 転職サイトに払った求人広告費の、採用者1人あたりの平均
同上 全職種の中途採用 36.7万円(中央値は20万円) 転職サイトに払った求人広告費の、採用者1人あたりの平均
同上 全職種の中途採用 約49.6万円(HeaRが算出した参考値) 年間の中途採用費用の平均609.9万円を、平均採用人数12.3人で割った値
就職みらい研究所『就職白書2020』(2019年度実績) 全職種 中途103.3万円、新卒93.6万円 1人あたりの平均採用コスト
厚生労働省委託調査(令和3年度) 全職種の正社員 人材紹介会社85.1万円、スカウトサービス91.4万円 手法別の1人あたりの採用コスト

表の数字は対象と中身がそれぞれ違うため、横に並べて大小を決めることはできません。たとえば、マイナビの38.8万円は求人広告費だけの数字です。紹介手数料や社内の人件費は含みません。一方で「約49.6万円」は年間の中途採用費用を人数で割った値で、HeaRが算出した参考値です。

もう1つの注意点は平均と中央値の違いです。マイナビの全職種の求人広告費は、平均が36.7万円で中央値が20万円でした。高額な採用が平均を押し上げているので、自社の金額を比べるときは平均より少し低い金額も珍しくないと考えておきましょう。

採用単価は上がっている

施工管理の採用コストは、上昇傾向にあります。ネオキャリア(みんなの採用部)調べでは、前の年より採用コストが「増加した」と答えた会社が57.9%でした。マイナビの調査でも建築・土木の求人広告費は前年から13.3万円増えています。

背景には経験者に対して求人が多い状況があります。厚生労働省の「一般職業紹介状況」では、2026年8月の有効求人倍率(常用・パートを含む)は職業計が1.06倍でした。施工管理や設計職を含む「建築・土木・測量技術者」は5.71倍です(出典: 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」2026年10月2日公表)。施工管理だけの倍率は公表されていません。

採用が難しい理由と手法の全体像は、施工管理の採用が難しい理由と採用方法で整理しています。全職種の採用コストの平均は採用コストの平均と削減方法をご覧ください。

採用単価はどう計算するのか?

採用単価は外部コストと内部コストを足して採用人数で割ると求まります。外部コストは求人広告費や紹介手数料、内部コストは採用担当と面接官の人件費です。たとえば合計510万円で3名を採用すれば1人あたり170万円です。

式にすると、次のとおりです。

  • 採用単価:(外部コスト+内部コスト)÷ 採用人数

外部コストと内部コストには、次のようなものが入ります。

  • 外部コスト:求人広告や求人検索エンジンの掲載費・スカウト媒体の利用料・人材紹介の手数料・採用代行(RPO)の費用・学校や合同説明会への出展費など
  • 内部コスト:採用担当の作業時間・面接官になる現場の責任者の時間・内定者への連絡や入社手続きの時間など

内部コストは帳簿に出てこないので、見落とされがちです。しかし施工管理の採用では面接官が現場の責任者であることが多く、現場から離れる時間がそのまま負担になります。手法を比べるときは内部コストを入れた金額で見るほうが、実態に近づきます。

計算例:施工管理を3名採用した場合

次の表は計算の流れを確かめるための例です。金額は説明用に置いた前提で、実際の会社の数字ではありません。

項目 前提(例) 金額
人材紹介の手数料 年収600万円の人を2名紹介で採用し、手数料は年収の30% 360万円
求人媒体の掲載費 1年間で1名を求人媒体から採用し、掲載費は60万円 60万円
外部コストの合計 上の2行を足す 420万円
内部コスト 採用担当と面接官の作業が年間300時間で、1時間あたり3,000円 90万円
合計 外部コストと内部コストを足す 510万円
採用単価 510万円を3名で割る 170万円

この例の人材紹介の手数料は1名あたり180万円ですが、求人媒体の1名分と内部コストを含めた全体の平均は170万円です。手法ごとに外部コストを並べるだけでは、内部コストの差が見えません。自社の過去1年分で同じ表を作ると、どこに費用がかかっているかが分かります。

手法によって採用単価はどう変わるのか?

採用手法によって、費用がかかる時期も金額の目安も違います。人材紹介は入社時に年収の30〜35%程度が目安で、年収600万円なら180万〜210万円です。求人サイトや求人検索エンジンは掲載時に、採用代行(RPO)は月額で費用が発生します。

次の表は6つの手法を費用のかかり方と目安で整理したものです。数字は出典の調査の対象が違うので、全職種の数字か施工管理の数字かを分けて読んでください。

手法 費用のかかり方 目安 向いている場面
人材紹介 入社が決まったときに、年収に応じた手数料を払う。 一般に年収の30〜35%程度とされ、年収600万円で180万〜210万円。厚生労働省委託調査(全職種・令和3年度)では1人あたり85.1万円。 経験者と早く接点をつくりたいとき。
ダイレクトリクルーティング 媒体の利用料を払い、媒体によっては入社時の成功報酬も払う。 厚生労働省委託調査(全職種・令和3年度)のスカウトサービスは1人あたり91.4万円。 資格や経験を指定して、転職を考え始めた人に声をかけたいとき。
求人サイト・求人検索エンジン 掲載期間や応募の数に応じて費用を払う。 マイナビの転職サイトの求人広告費は、建築・土木が1人あたり38.8万円、全職種が36.7万円。 若手や未経験者も含めて、広く知らせたいとき。
ハローワーク 求人の掲載には費用がかからない。 外部コストはかからず、応募への対応や選考の人件費がかかる。 地域の人や若手に、費用を抑えて届けたいとき。
リファラル採用 紹介した社員への報奨金を設けた場合に、費用が出る。 報奨金の額は会社が決めるため、公表された統計は無い。 現場の人の知り合いや、以前一緒に働いた人に声をかけられるとき。
採用代行(RPO) 月額で、任せる範囲に応じた費用を払う。成果報酬型もある。 BOXIL Magazineの調査では、月額40万円以上の回答が合計52.3%。HeaRのAI-RPOは月額30万円から。 採用担当が兼務で、スカウトや日程調整に手が回らないとき。

人材紹介の手数料はどう決まるのか

人材紹介の手数料は紹介会社との契約で決まります。官公庁が公表している統計は無く、一般には入社する人の年収に一定の割合をかけて計算します。30〜35%程度が目安とされています。

年収600万円の人を1名採用した場合は、次のとおりです。

  • 30%の場合:600万円 × 0.30 = 180万円
  • 35%の場合:600万円 × 0.35 = 210万円

厚生労働省委託調査の85.1万円(全職種)やマイナビの年間の支払額375.5万円(人材紹介を使った企業の平均)は、この計算とは別の尺度の数字です。全職種の平均には年収の低い職種や少額の手数料も含まれると考えられます。施工管理の経験者を年収600万円前後で紹介してもらう場合の金額とは、分けて見ましょう。

契約の前には料率に加えて、早期に退職した場合の返金条件も確認します。見積もりで見る点は見積もりの読み方チェックリストにまとめています。

求人サイトやハローワークは、いくらで使えるのか

求人サイトは掲載の期間や枠の大きさで費用が決まります。マイナビの調査では転職サイトの求人広告費は採用者1人あたり建築・土木で38.8万円、全職種で36.7万円でした(2025年実績)。年間の支払額で見ると、求人広告を使った企業の平均は125.1万円です。求人検索エンジンを使った企業の平均は122.7万円でした。

ハローワークは求人の掲載に費用がかかりません。その代わりに応募者との連絡や面接の日程調整は自社で行うので、内部コストが中心になります。求人広告や媒体の詳しい費用は、求人広告・採用媒体の費用相場で紹介しています。

スカウトとリファラルは、費用の出方が違う

ダイレクトリクルーティングは、媒体の利用料が先にかかります。マイナビの調査で、利用した企業の年間の支払額の平均は173.9万円でした。厚生労働省委託調査では、スカウトサービスの1人あたりのコストは91.4万円です。

リファラル採用は報奨金を設けなければ外部コストがほとんどかかりません。ただし、紹介してもらうための声かけと制度づくりに担当者の時間がかかります。進め方はダイレクトリクルーティングの進め方とリファラル採用の始め方をご覧ください。

採用代行(RPO)の費用はどれくらいか

採用代行(RPO)は、採用の業務を外部に任せるサービスです。料金体系は月額固定・従量課金・成果報酬・ハイブリッドの4種類があります。従量課金はスカウト1通あたり150〜2,000円、成果報酬は採用1名あたり60万〜120万円程度が目安です(出典: 採用代行の費用相場)。

月額固定の分布はBOXIL Magazineの調査(342人・2025年11〜12月)が参考になります。最も回答が多いのは月10〜20万円で18.8%でした。40万円以上の回答は合計52.3%で、回答を安い順に並べたときの真ん中は40〜60万円の帯です(HeaRが分布から集計)。

HeaRのAI-RPOはスカウト運用が月額30万円からで、初期費用は0円です。媒体費は別にかかります。採用代行の費用の考え方は、後の章(人材紹介と採用代行では、何人採用するときに費用が逆転するか)で人材紹介と並べて計算します。

資格や経験で採用単価はどう変わるのか?

1級の施工管理技士などの有資格者や現場の経験者は人材紹介やスカウト経由になりやすく、採用単価が上がりやすくなります。未経験者や若手は外部コストが下がる一方で、入社後の育成に費用と時間がかかります。

単価の差は候補者の経験と探す手法の組み合わせで生まれます。次の表は候補者の層ごとに、費用のかかり方を整理したものです。層ごとの金額は公表された統計が無いため、傾向で整理しています。

候補者の層 採用の入口 外部コストの傾向 入社後にかかる費用
有資格の経験者 人材紹介やスカウトが中心になる。 手数料や利用料がかかるため、高くなりやすい。 現場に入るまでの期間が短く、育成の費用は小さい。
経験者で資格を持たない人 人材紹介やスカウトに加え、求人媒体からも応募が来る。 有資格者より下がることがある。 資格の取得に向けた受検の支援と、実務経験の記録が必要になる。
未経験者と若手 求人媒体、学校、ハローワークが中心になる。 紹介手数料がかからず、低くなりやすい。 現場で仕事を教える時間と、資格取得の支援に費用がかかる。

未経験者の採用は外部コストだけを見ると安く見えます。しかし、先輩が現場で教える時間は内部コストです。資格を取るまでの期間も、任せられる仕事は限られます。安く採用できたかどうかは、入社後1〜2年の育成にかかった時間まで含めて判断しましょう。

2024年4月から、施工管理技術検定の受検資格が見直されました。1級の第一次検定は、その年度末に19歳以上なら受検でき、2級の第一次検定は17歳以上です(出典: 国土交通省 施工管理技術検定の受検資格の見直し)。第一次検定に合格すると「技士補」になれるので、入社後に資格を取る計画を立てやすくなっています。

採用単価を下げるにはどうすればよいか?5つの方法

採用単価を下げる方法は5つあります。探す相手を広げる・求人票を直す・スカウトとリファラルの比率を上げる・選考中の辞退を減らす・入社後の定着に手をかけることです。同じ費用で決まる人数を増やす発想で見直します。

1. 探す相手を広げる

有資格の経験者だけに絞ると、取り合いになって単価が上がります。未経験者や若手・資格をまだ持たない経験者にも対象を広げると、応募数が増えて人材紹介への依存を下げられます。

前の章で説明したとおり2024年4月に受検資格が見直され、入社後に資格を取る道は広がりました。受検の支援と実務経験の記録を会社が整えれば、有資格者だけにこだわる必要は小さくなります。探す相手の決め方は採用ペルソナの作り方も参考にしてください。

2. 求人票を直して、同じ費用で応募を増やす

求人広告や求人検索エンジンは掲載費が同じでも、求人票の中身で応募数が変わります。現場の種類と規模・休日の実績・直近の残業時間・1人が受け持つ現場の数を、事実で具体的に書きましょう。応募が増えると、1名あたりの広告費は下がります。

仕事の価値を言葉にして伝えた例もあります。ガスの保安点検と住宅設備工事を行う従業員約300名の会社では人材紹介会社からの紹介に頼る比重が高く、暮らしに欠かせない仕事の価値が求職者に伝わらないことが課題でした。HeaRが採用コンセプトの策定・採用サイトの制作・面接官がコンセプトを自分の言葉で話せるようにする取り組みを提供し、人材紹介会社からの紹介数が約3割増えました。

仕事の内容が伝わるほど、紹介会社も候補者に勧めやすくなると考えられます。求人票だけでなく、採用サイトや面接官の話し方まで含めて見直すのが近道です。採用の見せ方は採用ブランディングで解説しています。

3. スカウトとリファラル採用の比率を上げる

人材紹介は1名決まるたびにまとまった費用がかかります。スカウトとリファラル採用の比率を上げると、1名あたりの外部コストを抑えやすくなります。

スカウトは工種と担当する現場が合う候補者に絞り、「なぜあなたに送ったのか」を書きます。リファラル採用は社員が「この会社なら働きやすい」と思えていることが前提です。紹介してほしい人物像を具体的に伝え、紹介された人を丁寧に迎える体制も整えましょう。

ただし、どちらも社内の時間がかかります。担当者が兼務で手が回らないときは、スカウトの運用だけを外部に任せる方法もあります。

4. 選考中の辞退を減らす

応募者の数が同じでも、選考の途中で辞退が減れば採用できる人数は増えます。内定までに必要な応募数が減るので、1名あたりの費用も下がります。

ネオキャリア(みんなの採用部)調べでは採用成果を高めるための取り組みとして、カジュアル面接が42.2%・出張面接が32.4%・SNSなどでの情報発信が30.4%・平日19時以降や土日の面接が27.5%でした。在職中の施工管理の経験者は、現場が終わってからでないと面接を受けられません。面接の時間帯と連絡の早さを見直すだけでも、辞退の減り方は変わります。

辞退の防ぎ方は内定辞退の防止と内定承諾率の上げ方で解説しています。選考の日数は採用リードタイムの平均と目標日数、面接官の準備は面接官トレーニングをご覧ください。

5. 入社後の定着に手をかける

採用した人が早く辞めれば、採用費がもう一度かかります。厚生労働省の調査(令和4年3月卒業者・2025年10月24日公表)では建設業の新規学卒者の3年以内離職率は高卒が41.4%(全産業は37.9%)、大卒が30.5%(全産業は33.8%)でした(出典: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)。

若手を広く採用する場合ほど、入社後の最初の数か月に仕事の教え方と相談できる相手を用意しておくことが欠かせません。入社後の進め方はオンボーディングの進め方で紹介しています。

▶ 見積もりの読み方チェックリスト(無料資料)をダウンロードする

採用単価だけで判断してよいのか?

採用単価だけで手法を選ぶのは避けたほうがよく、決まるまでの期間・欠員が続く間の損失・内部コストの3点もあわせて見ます。安い手法で半年かけて決まらなければ、その間の現場の人手不足は続きます。

「1名あたりの費用」に加えて「決まるまでの月数」の2つで比べるのが、判断しやすい見方です。たとえば求人サイトは1名あたりの外部コストが小さくても、経験者の応募が少なければ決まるまでの期間が長くなります。

3点を次のように見ます。

  • 決まるまでの期間:施工管理の経験者は、有効求人倍率が5.71倍(建築・土木・測量技術者・2026年8月)の中で複数社から声がかかるので、返信の遅れが辞退につながります。期間は採用リードタイムの平均と目標日数で確認できます
  • 欠員が続く損失:人が足りない間は、受けられる工事の数が限られます。いまいる人の残業が増えると、次の退職につながりかねません
  • 内部コスト:面接に出る現場の責任者や採用担当の時間は、帳簿に出ないまま積み上がります

単価を下げることが目的になり、人が決まらない状態が長引かないように注意しましょう。

人材紹介と採用代行では、何人採用するときに費用が逆転するのか?

年収600万円の人を手数料30%の人材紹介で採用すると1名で180万円、2名で360万円です。月額40万円で6か月の採用代行は240万円なので、2名が決まれば採用代行のほうが安くなります。ただし、これは計算例です。

人材紹介は採用した人数に応じて費用が増え、採用代行は月額なので採用人数が増えても金額が変わりません。次の表はこの違いを採用人数別に並べた計算例です。

計算例:採用人数別の費用

前提は次のとおりです。

  • 人材紹介:入社する人の年収を600万円、手数料を年収の30〜35%とする
  • 採用代行(RPO):月額40万円で6か月契約とし、月額の合計を240万円とする。月額の分布は採用代行の費用相場の集計の中央付近の帯(40〜60万円)の下端に置いた
  • 媒体費は含まない。採用代行の費用に加えて、別にかかる
採用人数 人材紹介の費用(30〜35%) 採用代行の費用(月額40万円×6か月) 安くなるのは
1名 180万〜210万円 240万円 人材紹介のほうが安い。
2名 360万〜420万円 240万円 採用代行のほうが安い。
3名 540万〜630万円 240万円 採用代行のほうが安い。
5名 900万〜1,050万円 240万円 採用代行のほうが安い。

この条件では1名と2名のあいだで逆転します。採用代行の月額が30万円なら6か月の合計は180万円で、1名の人材紹介(30%)とほぼ同じ金額です。月額が60万円なら6か月で360万円になり、2名の人材紹介(360万〜420万円)と同じか少し下回る水準です。

この計算で読み落としやすい3つの点

採用代行は採用人数を保証するサービスではありません。契約した期間に何名決まるかは、市場や求人の条件で変わります。表の「2名以上で安い」は、6か月のあいだに2名以上が決まった場合の話です。1名しか決まらなければ、採用代行の240万円は人材紹介の180万〜210万円より高くなります。

次に、媒体費が別にかかります。スカウトを送るための媒体の利用料や求人広告の掲載費は、採用代行の月額に含まれないことが一般的です。見積もりを取るときは、何が月額に含まれて何が別になるかを確認しましょう。

最後に、人材紹介と採用代行はどちらかしか使えないものではありません。経験者の紹介は人材紹介に任せ、スカウトの運用や日程調整は採用代行に任せる組み合わせもあります。採用代行の費用の内訳と選び方は、採用代行の費用相場と採用代行おすすめ比較で詳しく紹介しています。AIと専属チームで運用するHeaRのAI-RPOは、AI-RPOのサービス紹介をご覧ください。

AIを使うと内部コストはどこまで下がるのか?

AIを使うと面接日程の調整にかかる時間が、月30件でメールの往復の7〜8時間から1時間前後になる試算です。内部コストの中でも日程調整は手順が決まっていて、AIに任せやすい業務です。

この試算はHeaRのAI-RPOの運用設計上のもので、公開している採用リードタイムの平均と目標日数と同じ前提です。次の表で、工程ごとに人とAIの役割を整理します。

工程 人だけで行う場合 AIを使う場合 人が決めること
面接日程の調整 メールで候補日を何度もやり取りして決める。月30件で7〜8時間かかる。 候補日の提示と確定をAIが進め、月30件で1時間前後になる。 調整がうまくいかなかったときの対応。
スカウト文面の作成 候補者の経歴を読み、1通ずつ文面を書く。 経歴に合わせた下書きをAIがつくる。 送る理由と任せる現場が、事実どおりに書けているか。
応募書類の確認 担当者が応募書類を全件読む。 要件との一致度をAIが整理する。 見送る理由が妥当かの最終判断。

日程調整だけで減る時間は、月30件で6〜7時間です。1時間あたり3,000円と置けば1.8万〜2.1万円の計算で、この1つだけでは大きな金額ではありません。スカウト・書類の確認・連絡までまとめて見直したときに、内部コストの差が出てきます。

施工管理の採用では日程調整の速さが辞退を防ぐことにつながります。現場が終わった夜や土曜に面接を入れる場合は候補日の調整が増えるので、返信が早くなる効果が大きくなります。どの経歴を「自社に合う」と判断するかは、AIではなく人が決めます。

施工管理・建設業の採用単価のよくある質問

Q. 施工管理職の採用単価はいくらですか?

A. ネオキャリア(みんなの採用部)調べでは施工管理職1名あたりの採用コストは「50〜99万円」が28.4%で最多でした。「100万円以上」は38.2%です。2025年に施工管理職を10名以上中途採用した建設業(従業員1,000名未満)102名への調査で、2026年3月の実施です。人材紹介を使う場合は、年収の30〜35%程度が目安とされています。

Q. 建設業の採用単価はいくらですか?

A. 建設業全体の採用単価を示す公的な統計は、公表されていません。マイナビの調査(2025年実績)では転職サイトの求人広告費が採用者1人あたり建築・土木で38.8万円、全職種で36.7万円でした。求人広告費だけの数字なので、紹介手数料や内部コストを足した単価とは別に見てください。

Q. 人材紹介の手数料はいくらですか?

A. 一般に、入社する人の年収の30〜35%程度が目安とされています。年収600万円の人を採用する場合は、180万〜210万円です。料率は紹介会社によって異なるので、早期に退職した場合の返金条件とあわせて契約の前に確認しましょう。

Q. 採用代行の相場はいくらですか?

A. 月額固定ではBOXIL Magazineの調査(342人・2025年11〜12月)で、月10〜20万円の回答が最多で18.8%でした。40万円以上は合計52.3%です。従量課金はスカウト1通150〜2,000円、成果報酬は採用1名あたり60万〜120万円程度が目安です。媒体費は別にかかる場合が多いので、見積もりで範囲を確認しましょう。

Q. 採用単価はどう計算しますか?

A. 外部コストと内部コストを足して、採用人数で割ります。外部コストは求人広告費や紹介手数料など、内部コストは採用担当と面接官の作業時間を人件費に直したものです。たとえば、合計510万円で3名を採用すれば1人あたり170万円になります。

Q. 採用単価を下げるには、何から始めればよいですか?

A. 自社の過去1年の採用単価を、手法別に計算するところから始めます。どの手法で費用がかかり、どこで辞退が出ているかが分かれば見直す順番が決まります。求人票の修正と選考中の辞退の減らし方は、費用をかけずに始められる方法です。

Q. 未経験者を採用すると、費用は安くなりますか?

A. 外部コストは下がりやすいものの、総額が安くなるとは限りません。紹介手数料がかからない一方で、現場で教える時間と資格取得の支援が内部コストとして増えるためです。入社後1〜2年の育成にかかった時間まで含めて、有資格の経験者と比べましょう。

Q. 採用代行と人材紹介は、どちらが安いですか?

A. 採用人数で変わります。年収600万円・手数料30%の人材紹介と月額40万円で6か月の採用代行を比べた計算例では、1名なら人材紹介が安くなります。2名以上なら採用代行のほうが安くなります。ただし採用代行は採用人数を保証せず、媒体費も別にかかります。

まとめ

施工管理の採用単価は、ネオキャリア(みんなの採用部)調べで「100万円以上」が38.2%・「50〜99万円」が28.4%です。調査によって対象が違うので、数字は出典と対象を確かめて自社の過去1年の単価と並べて使いましょう。

単価を下げるには探す相手を広げる・求人票を直す・スカウトとリファラルの比率を上げる・選考中の辞退を減らす・入社後の定着に手をかける、の5つを順に見直します。人材紹介と採用代行は採用人数が増えるほど費用の差が出るので、年間に何名採用するかを先に決めて比べましょう。単価だけでなく、決まるまでの期間と内部コストもあわせて判断します。

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監修者

大上 諒

代表取締役CEO

HeaR株式会社 代表取締役CEO。累計250社以上の採用支援に従事し、AI-RPOなど次世代の採用ソリューションを開発・提供。「青春の大人を増やす」をミッションに掲げる。

編集者

HeaR編集部

編集部

HeaR株式会社 編集部。累計250社以上の採用支援で得た知見を発信。

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