スタートアップ向け採用代行8社を比較|採用が難しい理由と料金・契約期間【2026年10月】

2026-10-16
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2026-10-16

スタートアップの採用が難しいのは、新卒は大手に応募が集まり中途は求人倍率が高く、小さい会社ほど採用計画に届かないためです。HeaRを含む採用代行8社の料金・契約期間・得意領域を公式サイトの記載で比べ、任せる範囲の決め方も解説します。(2026年10月更新)

スタートアップの採用はなぜ難しいのか?

スタートアップの採用が難しいのは、新卒では応募が大手に集まり中途では求人倍率が高く、規模が小さいほど採用計画に届かないためです。ここでは公的機関の統計で、その3つを確認します。

見る数字 内容 出典・時点
大卒求人倍率(従業員300人未満) 8.98倍 リクルートワークス研究所(2026年卒・2025年4月公表)
大卒求人倍率(従業員5,000人以上) 0.34倍 同上
有効求人倍率(全体) 1.18倍 厚生労働省(令和8年8月分・2026年10月2日公表)
転職求人倍率(エンジニア・IT/通信) 12.04倍 doda(2026年8月)
採用予定の半分に届かなかった割合(中途・従業員49人以下) 15.7% 日本政策金融公庫(2026年3月調査)

新卒は応募が大手に集まる

新卒採用の求人倍率は、会社の規模で大きく違います。リクルートワークス研究所の調査では、2026年卒の大卒求人倍率は全体で1.66倍でした。従業員300人未満の企業は8.98倍、5,000人以上の企業は0.34倍です。

倍率が高いほど、求人数に対して就職を希望する学生が少ない状況を示します。300人未満の企業では、求人が出ても学生が集まりにくいことを意味します。

2027年卒の調査は、規模別の求人倍率の公表を取りやめました。求人数は公表されており、従業員300人未満の企業は38.5万人で前年より3.5%減っています。倍率の差が縮まったとは読めないため、この記事では規模別の倍率に2026年卒の数字を使っています。

中途は市場全体が売り手になっている

中途採用は、候補者より求人が多い状態が続いています。厚生労働省の発表では2026年8月の有効求人倍率は1.18倍で、正社員は1.00倍です。

職種で見ると、さらに偏ります。dodaの転職求人倍率レポート(2026年8月)では全体が2.86倍で、エンジニア(IT・通信)は12.04倍です。スタートアップが多く採用するエンジニアは、1人の転職希望者に12件の求人が競う状況にあります。

会社の規模が小さいほど採用計画に届かない

日本政策金融公庫の調査(2026年3月)は、中小企業に採用の実績を尋ねています。採用予定者数の半分に届かなかった企業の割合を従業員規模別に見ると、小さい会社ほど高くなります。

従業員規模 新卒(50%未満だった割合) 中途(50%未満だった割合)
49人以下 38.5% 15.7%
50〜99人 27.6% 10.5%
100人以上 25.8% 8.0%

この調査は日本公庫の取引先である中小企業が対象で、スタートアップに限った調査ではありません。スタートアップは従業員数が少ないため、傾向としては最も上の行に近いと考えられます。

日本銀行の短観(2026年9月)の雇用人員判断DI(不足の程度)は、大企業がマイナス29・中堅企業がマイナス38・中小企業がマイナス42です。規模が小さいほど人手不足の感覚が強くなっています。ただし規模の区分は従業員数ではなく資本金です。

数字に出ない社内の事情もある

統計に出ない理由として、HeaRが相談を受ける場面で多いのは3つです。

  • 採用担当が兼務:経営者や事業責任者が採用を兼ねていて、スカウトや日程調整に時間が割けない
  • 求める人物像が言葉になっていない:事業が変わる速さに採用の基準が追いつかず、候補者に伝えられない
  • 知名度が低い:候補者が会社を知らず、応募の前に調べて不安になる

1つ目は外部に任せると改善しやすい課題です。残りの2つは自社だけで進めると時間がかかります。求める人物像の言語化や知名度を上げる発信は、採用コンサルティングや採用広報を手がける外部の会社と一緒に進めることもできるので、相談してみてください。HeaRでも採用コンサルティングで人物像とコンセプトの言語化、採用広報の支援を行っています。

スタートアップはどんなときに採用代行を使うべきか?

スタートアップが採用代行を使う場面は、採用担当が不在か兼務のためにスカウト・日程調整・媒体運用が止まったときです。採用の判断そのもの(面接・口説き・内定の判断)は自社が持ち、時間のかかる実務を外に出します。

使うタイミングは次のように整理できます。

状況 起きていること 任せる範囲の例
専任の採用担当がいない 採用が経営者の空き時間に回っている スカウト・日程調整・応募者対応
採用を始めたが応募が集まらない 媒体や文面が合っていない 媒体の選び直しとスカウトの改善
採用人数が一気に増える 担当者1人で対応できない 母集団形成と選考の運用
採用の進め方が決まっていない 何から着手するか分からない 戦略設計から(採用コンサルティング)

逆に採用が年に1〜2名で候補者を経営者が直接探せる段階なら、まず自社で進める選択もあります。判断の基準は実務にかかる時間を経営者の時間でまかなえるかどうかです。

採用代行(RPO)そのものの内容は、採用BPOとはの記事で業務の一覧を整理しています。

スタートアップ向けの採用代行にはどんなタイプがあるか?

スタートアップ向けの採用代行は、RPO専業型・採用コンサル・RPO型・媒体特化型・人材紹介・ヘッドハンティング型の4タイプに分けられます。4つのタイプはこの記事で比べやすくするための分け方で、各社が名乗っているものではありません。

タイプ 特徴 掲載した会社
RPO専業型 採用業務の実務を月額で請け負う 即戦力RPO・CASTER BIZ recruiting・TARGET
採用コンサル・RPO型 採用戦略の設計と実務の代行を同じ会社で行う Recboo・HeaR
媒体特化型 特定の媒体の運用を軸にする ソーシャルリクルーティング
人材紹介・ヘッドハンティング型 経営幹部などの採用を人材紹介も含めて支援する AchieveHR・キープレイヤーズ

4つのタイプは、採用の状況によって向き不向きがあります。

  • RPO専業型:スカウトや日程調整など、毎月発生する実務を任せたいとき
  • 採用コンサル・RPO型:求める人物像や採用の進め方を整えるところから、実務の代行まで同じ会社に任せたいとき
  • 媒体特化型:特定の媒体に絞って低い月額で始めたいとき
  • 人材紹介・ヘッドハンティング型:経営幹部のように、自社の力では会えない候補者に出会いたいとき

実務の負担が課題なのか候補者に出会えないことが課題なのかを分けると、タイプを選びやすくなります。複数のタイプを組み合わせて、幹部は人材紹介に任せ継続的な実務はRPOに任せる企業もあります。

このほか、人事の専門家をフリーランスで紹介するタイプもあります。今回は公式サイトにスタートアップ向けの根拠を確認できた会社だけを載せたため、このタイプは含めていません。フリーランスと法人の違いはフリーランスと法人の採用代行の記事で比べています。

スタートアップ向けの採用代行8社は何が違うのか?

8社の違いは得意領域・料金の公開有無・最低契約期間で整理できます。以下は各社の公式サイトの記載(2026年10月時点)をまとめたもので、評判や優劣は含みません。HeaRはこの記事を書いている会社で、他の7社と同じ項目で載せています。公式サイトに金額を載せていたのは、8社のうち4社です。

サービス タイプ 得意領域(公式の表現) 料金の公開 最低契約期間(公式)
即戦力RPO RPO専業 ベンチャーからハイクラス人材まで・面接以外の採用業務 同社の記事に月額30万円(税抜)〜 基本は3ヶ月〜
Recboo 採用コンサル・RPO スタートアップ型採用・CxOなどの希少人材 記載なし 3ヶ月
AchieveHR 人材紹介・ヘッドハンティング スタートアップ採用の専用ページ・戦略から実行まで 記載なし 記載なし
CASTER BIZ recruiting RPO専業 AIと採用のプロによる採用代行 あり(月25万円・40万円) 記載なし
ソーシャルリクルーティング 媒体特化 中小ベンチャーのWantedly運用代行 あり(月5万・12万・20万円) 半年単位
キープレイヤーズ 人材紹介・ヘッドハンティング ベンチャー・スタートアップの経営幹部 顧問支援のみ(月20万〜50万円) 記載なし
TARGET RPO専業 面接以外をトータルに支援する採用マネジメント 記載なし 記載なし
HeaR AI-RPO(この記事を書いている会社) 採用コンサル・RPO スカウト運用を中心にした採用代行。採用コンサルティングと同じ会社 あり(月30万円〜・初期費用0円) 6ヶ月〜

目的別に見るとどこから確認するとよいか

8社すべてに問い合わせる必要はありません。目的から入ると、確認する会社を2〜3社に絞れます。

目的 先に確認したい会社 理由(公式の記載)
月額を抑えて、Wantedlyで始めたい ソーシャルリクルーティング Wantedly運用代行が月5万円から
月の稼働時間と金額を先に決めたい CASTER BIZ recruiting 月40時間と月70時間の2プランを公開
面接以外の実務を広く任せたい 即戦力RPO・TARGET 面接以外の業務を幅広く支援すると記載
経営幹部やCxOを探したい キープレイヤーズ・Recboo 幹部のヘッドハンティング・サーチ型ソーシング
何から始めるか決まっていない AchieveHR・Recboo・HeaR 戦略設計から実行までを支援すると記載
スカウトの運用をAIで効率化して任せたい HeaR リストアップ・文面・送付・分析をAIで効率化すると記載

HeaRのAI-RPOの範囲と進め方は後の章で説明します。

即戦力RPO(ミギナナメウエ)

サイトのタイトルに「ベンチャー企業・スタートアップ企業向けの採用代行」を掲げています。「面接以外の採用業務を全てサポート」と公式に書き、戦略設計・求人票の作成・採用広報(インタビュー記事・採用ピッチ資料・動画・Notion採用サイト・SNS運用支援)・スカウト・エージェント対応・媒体運用・日程調整・ATSの導入と運用ルール設計が範囲です。一部の業務だけのスポット依頼もできます。

歴10年以上のエンジニアやCxOクラスなど、採用が難しいポジションの実績が多いと書いています。「ベンチャー企業から大手企業まで550社以上に導入」は全企業の数字で、スタートアップだけの数字ではありません。

トップページとサービスページに金額の記載はなく、同社のドメインの記事に「月額30万円(税抜)〜・契約3ヵ月〜・実働30時間〜」とあります。最低契約期間は基本3ヶ月〜です。

  • 向いている場面:エンジニアや幹部など、採用が難しいポジションを実務ごと任せたい
  • 確認したい点:金額はサービスページではなく記事に載っているため、見積もりの条件を確かめる

Recboo(ノックラーン)

公式は「スタートアップ型採用」を掲げ、CxOクラスの希少人材をバイネームで数百件リストアップする「サーチ型ソーシング」を特徴にしています。範囲は採用戦略の設計・採用マーケティング(採用広報はオプション)・母集団形成・選考とCXの設計です。

トップに「VC 80社以上連携中」とあり、導入事例にはシード・シリーズAからシリーズB以降までの企業が並びます。ただし「スタートアップ型採用の対象はスタートアップだけではない」とも書いており、上場企業やエンタープライズも対象です。

金額は公式サイトに記載がなく、資料請求の案内のみです。最低契約期間は3ヶ月で、半年以上まとめて契約すると割引になるとFAQにあります。

  • 向いている場面:幹部やAI人材など、探すことそのものが難しい採用
  • 確認したい点:金額が非公開のため、範囲を絞った見積もりを依頼する

AchieveHR(b&q)

スタートアップ採用の専用ページがあり、「戦略から実行・改善まで一気通貫で支援」と書いています。採用担当が不在か兼務の段階・採用要件が未整理の段階・経営者が合否を判断している段階からの相談を想定しています。

サービスはRPO・採用戦略コンサルティング・スカウト運用代行・エージェント対応代行・面接代行・日程調整や候補者対応・採用広報・SNS採用支援・AIとRPAによる業務効率化支援のほか、ヘッドハンティングも同じ一覧に載っています。採用体制の立ち上げや、一部業務だけの切り出しにも対応すると書いています。

料金・最低契約期間・実績の社数は、確認したページに記載がありません。

  • 向いている場面:採用の進め方が決まっていない段階から相談したい
  • 確認したい点:料金と契約期間が公開されていないため、初回の相談で確認する

CASTER BIZ recruiting(キャスター)

「AIと採用のプロによる採用代行(RPO)」を掲げ、戦略プランニング・ダイレクトリクルーティング・求人媒体の運用・エージェント対応・応募者対応・採用広報・採用ピッチ資料の作成を対応業務にしています。オプションに入社までの労務事務があります。

初期費用は0円です。MINIMUMは月25万円(税込27.5万円)で月40時間、STANDARDは月40万円(税込44万円)で月70時間、CUSTOMは個別の提案です。採用成功の目標はMINIMUMで1〜2名、STANDARDで5〜6名のイメージとされています。「800社を超える実績」は全企業の数字です。

「スタートアップ向け」の明記はありませんが、導入事例に「専任人事なしで6ヶ月で6名採用」「創業フェーズの5名の組織が7ヶ月で2倍」という見出しがあります。最低契約期間は確認したページに記載がありません。

  • 向いている場面:月の稼働時間と金額を先に決めて始めたい
  • 確認したい点:最低契約期間と、採用成功の目標が約束ではなくイメージである点

ソーシャルリクルーティング(白潟総合研究所)

Wantedlyの公式パートナーで、「中小ベンチャー企業を元気にするための存在であり続けます」と公式に書いています。サービスの中心はWantedlyの運用代行で、採用戦略の設計図や募集記事の作成を含みます。

料金は、初期費用が各プラン10万円です。月額はライト5万円・スタンダード12万円・プライム20万円です。ダイレクトスカウト代行や採用広報は、プライムまたはオプション(各10万円)に含まれます。

契約期間は半年単位です。満足できない場合は当月内の申請で翌月から解除でき、残りの期間の費用は返金されると公式に書いています。

  • 向いている場面:Wantedlyを軸に、低い月額で採用を始めたい
  • 確認したい点:対象はWantedlyの運用に限られ、他の媒体のスカウトや面接の代行は含まれない

キープレイヤーズ

「ベンチャー・スタートアップとポテンシャルあふれる未来のキープレイヤーを結びます」と書き、サイトのタイトルも「ベンチャー/スタートアップ転職のキープレイヤーズ」です。CFO・COO・CTOなど経営幹部のヘッドハンティングを特徴にし、転職活動をしていない人にも代表が直接声をかけると説明しています。

「4,000名以上の経営者とのコミュニケーションから得た知見を活かして」企業のフェーズに合わせた採用支援を行うとあります。サービスは人材紹介・ヘッドハンティング・顧問サービスで、採用実務の代行(RPO)の記載はありません。

顧問支援は月20万〜50万円と公式に載っています。人材紹介の手数料率は、確認したページにはありません。

  • 向いている場面:経営幹部の採用を、人材紹介と顧問の両面から相談したい
  • 確認したい点:RPOではないため、実務の代行は別に手当てする

TARGET(Attack)

「採用マネジメントサービス」として、戦略立案から実行までの面接以外のあらゆる活動を支援すると書いています。範囲は採用コンサルティング・ダイレクトリクルーティング(候補者のピックアップとスカウト送信)・エージェントのマネジメント・候補者対応や日程調整・求人票と採用広報コンテンツの制作です。無料のクラウド型採用管理システムを提供し、WantedlyやForkwellなどの認定パートナーでもあります。

「サービス継続率94.1%」が公式に載っています。基本3プランと個別サポートプランがあり、スタートアップ企業限定のサービスもあると案内しています。金額と契約期間は記載がなく、契約終了は1ヶ月前までの申告で対応するとFAQにあります。

  • 向いている場面:面接以外の実務を任せ、採用管理のシステムも一緒に整えたい
  • 確認したい点:プランごとに対応しない業務があると注記されているため、範囲を確認する

採用代行の料金は公式にいくらと書かれているか?

スタートアップ向けの採用代行で、公式に月額を載せているのはHeaRを含む8社中4社です。確認できた月額は、ソーシャルリクルーティングの月5万円(Wantedly運用代行に限る)からCASTER BIZ recruitingの月40万円までです。会社ごとに範囲が違うため、金額だけの比較はできません。

サービス 公式の金額表記
ソーシャルリクルーティング ・ライト:初期10万円・月額5万円
・スタンダード:初期10万円・月額12万円
・プライム:初期10万円・月額20万円
CASTER BIZ recruiting ・初期費用0円
・MINIMUM:月額25万円(税込27.5万円)・月40時間
・STANDARD:月額40万円(税込44万円)・月70時間
即戦力RPO ・同社の記事に「月額30万円(税抜)〜・契約3ヵ月〜・実働30時間〜」
HeaR AI-RPO ・初期費用0円
・月額30万円〜・契約6ヶ月〜(媒体費は別途)
キープレイヤーズ ・顧問支援は月20万〜50万円(RPOではない)
Recboo・AchieveHR・TARGET 公式サイトに記載なし

料金が非公開の会社が半数を超えるため、見積もりの依頼が前提になります。見積もりは「月に何時間分の実務か」「面接や媒体費は含まれるか」「最低契約期間と解約の条件」を揃えて比べてください。月額帯の全体像と見積書の見方は、採用代行(RPO)の費用相場で整理しています。

月額の幅は何の違いから生まれるのか

月額に5万円から40万円までの幅があるのは、任せる範囲と稼働時間が違うためです。ソーシャルリクルーティングの月5万円はWantedlyの運用に限った金額で、スカウトの送付や面接の調整までは含まれません。CASTER BIZ recruitingの月25万円と40万円は、月40時間と70時間の稼働を含む金額です。即戦力RPOの月額30万円(税抜)〜も、実働30時間〜という条件つきで書かれています。

同じ「月額30万円」でも稼働時間や対応する媒体の数が違えば、実際に動く量は変わります。比べるときは、金額の隣に書かれた稼働時間と範囲を必ず確認してください。キープレイヤーズの顧問支援(月20万〜50万円)のように、実務を代行しない助言型の費用も混ざっています。

採用代行はどう選べばよいか?

スタートアップが採用代行を選ぶときは、自社のフェーズと職種の実績・任せる範囲・料金と契約期間・内製化の支援の4点を確認します。公式サイトで確認できる情報と、見積もりで聞く情報を分けて見ると比べやすくなります。

  • フェーズと職種の実績:自社と近い規模の支援事例が公式に出ているか。幹部・エンジニア・営業など、採用したい職種が事例にあるか
  • 任せる範囲:スカウトの文面と送付、日程調整、媒体の運用、面接の代行のうち、どこまでが月額に含まれるか。面接は自社が担う前提の会社が多い
  • 料金と契約期間:月額の稼働時間、初期費用、最低契約期間、解約の条件
  • 内製化の支援:ノウハウが社内に残るか。Recbooは公式に「最短3か月で採用組織を内製化」を支援として挙げている

公式サイトに載っていない情報は面談で何を聞くか

料金や契約期間のように公式サイトで分からない点は、初回の面談で次の6つを聞くと会社の違いが見えてきます。

  1. 月額に含まれる稼働時間と、超えた場合の扱い
  2. 担当者は専任か、複数社を兼任しているか
  3. 自社と近い規模・職種の支援の進め方
  4. スカウトの文面を、誰がどの段階で確認するか
  5. 定例の頻度と、報告に使う数字
  6. 契約を終えるときの手続きと、引き継ぐ資料

採用の進め方そのものを決める段階なら、実務の代行より先に採用戦略の整理が必要です。進め方は採用戦略の立て方で整理しています。

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自社で進める部分と代行に任せる部分はどう分けるか?

採用の判断に関わる部分は自社が持ち、時間のかかる実務を外に出すのが基本の分け方です。スタートアップで候補者に会社の将来を語れるのは経営者や事業責任者だけなので、口説きの場面は外に出しません。

担当 主な仕事 理由
自社 求める人物像の決定・面接・口説き・内定の判断 候補者が知りたいのは会社の将来と一緒に働く人
代行会社 候補者のリストアップ・スカウトの文面と送付・応募者対応・日程調整・媒体の運用 時間がかかり、運用の型で成果が変わる
一緒に進める 募集要件の言語化・採用広報・スカウトの振り返り 自社の事情と外部の知見を合わせると精度が上がる

分担を決めるときは実務の時間を数えます。スカウトの送付や日程調整に週に何時間かかっているかを確認し、その時間を経営者の1時間と見たときの重さを考えてください。

直接スカウトする手法はダイレクトリクルーティングの記事で整理しています。

採用代行を使っても成果が出にくいのはどんなときか

採用代行を使っても成果が出にくいのは、募集の条件が市場と合っていないときか自社の判断が遅いときです。代行会社の役割はスカウトを送って応募者を連れてくることで、条件や選考の速さまでは変えられません。

成果が出にくい場面は、次の3つに分けられます。

  • 条件が市場から離れている:年収や働き方が、同じ職種の他社の募集と大きく違うと、スカウトの返信は増えません。条件を変えられないなら、仕事の中身や任せる範囲を具体的に伝える必要があります
  • 選考の判断が遅い:スカウトで興味を持ってもらっても、面接の日程や結果の連絡が遅いと、候補者は他社に進みます。選考の速さは採用リードタイムの記事で数字を確認できます
  • 振り返りの機会がない:スカウトの返信状況を見ずに同じ文面を送り続けると、改善が止まります。定例の頻度と、見る数字を最初に決めておきます

代行会社に任せたあとも、自社が返す情報の速さが成果を左右します。依頼する前に、面接官のスケジュールと決裁の流れを確認してください。

口説きの場面で何を伝えるか

年収で大手と競えないスタートアップは、候補者が転職先に求めるほかの理由を具体的な言葉で伝える必要があります。「裁量が大きい」「成長できる」と書くだけでは、どの会社の募集にもある文面に見えます。

伝える内容は、次の4つに分けると具体的になります。

  • 任せる仕事:入社後の半年で何を任せるか。事業の数字や担当する顧客まで書く
  • 一緒に働く人:経営者や事業責任者が、どんな考えでその仕事をしているか
  • 意思決定の速さ:提案が実際に通った例。会社の規模が小さいことを強みとして示す
  • 会社の将来:どこへ向かい、そこで候補者がどんな役割を持つか

会社の魅力の整理は採用ブランディングで、面接で惹きつける方法はエンジニア面接で惹きつけるの記事でまとめています。気軽に会社を知ってもらう入口には、カジュアル面談も使えます。

AIスタートアップやIT・SaaS企業の採用では何に気をつけるか?

AIスタートアップやIT・SaaS企業の採用は、エンジニアの求人倍率が高いうえに職種の定義そのものが固まっていないことが課題になりがちです。HeaRは累計250社以上の採用を支援してきました。IT・SaaS企業の採用活動を多く支援し、現在はAIスタートアップの採用も支援しています。

エンジニア採用の難しさは、エンジニア採用が難しい理由の記事で整理しています。FDE(顧客の現場に入って課題解決から実装まで担うエンジニア)のような新しい職種はFDEの採用の記事で、国内15社の求人票から年収と要件をまとめています。

職種の経験者が国内にほとんどいない場合は、隣の職種から探す必要があります。募集の前に自社でその職種が何をする仕事かを一文で言えるようにしておくと、スカウトの文面もぶれません。

HeaRのAI-RPOでは何を任せられるか?

HeaRのAI-RPOは、スカウトの運用を中心に採用実務を任せられるサービスです。月額30万円〜・初期費用0円・契約期間は6ヶ月〜が基本で、媒体費は別途かかります。

任せられる範囲はスカウト対象のリストアップ・スカウト文面の作成と送付・求人票の作成・分析と改善・日程調整です。隔週の定例ミーティングがあり、書類の確認や面接の代行などは範囲を個別に設計します。採用戦略や採用コンセプトの設計は、採用コンサルティングで提供しています。

AIは候補者の絞り込み・文面の下書き・日程調整・書類の確認に使い、人は要件づくりと候補者との対話に時間を使う設計です。最低契約期間は、前の章で見た一部の会社の3ヶ月より長い点にご注意ください。詳細はAI-RPOのページに掲載しています。

依頼してから最初の1ヶ月はどう進むのか

依頼から最初の1ヶ月は、要件の確認・スカウトの設計・配信の開始・振り返りの順に進むのが一般的です。会社ごとに細部は違いますが、最初の振り返りで文面や対象者を直す流れは共通しています。

  1. キックオフ:募集の要件・選考の流れ・会社の魅力を共有する
  2. スカウトの設計:対象者の条件と文面の案を作り、自社が確認する
  3. 配信の開始:スカウトを送り、返信と応募者への対応を始める
  4. 最初の振り返り:返信状況を見て、文面と対象者を直す

最初に自社が確認する文面は、会社の言葉づかいに合わせて直してください。代行会社が書いた文面でも、候補者から見れば自社の発信になります。

依頼する前に何を準備すればよいか?

依頼前に次の6つを整理しておくと、見積もりと初期の立ち上がりが早くなります。

  1. 採用するポジションと人数・時期:いつまでに何名、どの職種か
  2. 求める人物像:経験・スキルと、会社の価値観に合う人の特徴
  3. 会社の魅力:候補者が他社でなくこの会社を選ぶ理由。年収で競えない場合は特に重要
  4. 選考の流れ:面接の回数・決裁者・結果を返す日数
  5. 使える媒体とアカウント:すでに契約している媒体、ATSの有無
  6. 見る数字:応募数・面談数・内定数など、成果を判断する指標

6つすべてが固まっていなくても、依頼はできます。固まっていない項目は、初回の面談で代行会社と一緒に整理できることがあります。ただし求める人物像と会社の魅力の2つは、候補者に届く文面の土台になります。できる範囲で先に言葉にしておくと、立ち上がりが早くなります。依頼先の面談でも、この2つについてどんな質問をされるかが、会社を見極める手がかりになります。

採用ペルソナの作り方は採用ペルソナの作り方で設計シートの項目まで整理しています。

スタートアップの採用代行のよくある質問

Q. スタートアップはいつから採用代行を使うべきですか?

A. スカウト・日程調整・媒体の運用が、経営者や兼務の担当者の空き時間では回らなくなったときです。採用が年に1〜2名で候補者を直接探せる間は、自社で進める選択もあります。判断の基準は、実務にかかる時間を自社の時間でまかなえるかどうかです。

Q. 採用代行の費用はいくらですか?

A. 公式サイトに月額を載せている会社の範囲は、Wantedly運用に限った月5万円から、実務を広く任せる月40万円までです。会社ごとに稼働時間や範囲が違うため、金額だけでは比べられません。料金が非公開の会社が多いので、同じ条件で見積もりを依頼してください。

Q. 最低契約期間は何ヶ月ですか?

A. 公式サイトに記載があった会社では、3ヶ月(即戦力RPO・Recboo)と半年単位(ソーシャルリクルーティング)でした。HeaRのAI-RPOは6ヶ月〜が基本です。記載がない会社は、見積もりの際に最低期間と解約の条件を書面で確認してください。

Q. 人材紹介と採用代行はどう違いますか?

A. 採用代行は、スカウトや日程調整などの実務を月額で請け負う形が中心です。人材紹介は、候補者を紹介して採用が決まったときに手数料が発生する形が一般的です。幹部の採用は人材紹介、継続的な実務の負担は採用代行と、目的で使い分けられます。

Q. 従業員が数名でも採用代行は使えますか?

A. 使えます。ソーシャルリクルーティングのように月5万円から始められるサービスや、一部の業務だけのスポット依頼を受ける会社があります。ただし募集要件が固まっていない段階では、実務の代行より先に採用の進め方を整理するほうが成果につながります。

Q. エンジニアの採用でも採用代行は使えますか?

A. 使えます。即戦力RPOのように、歴10年以上のエンジニアなど採用が難しいポジションの実績を公式に挙げる会社もあります。エンジニアはdodaの2026年8月の転職求人倍率が12.04倍と高いため、スカウトの文面と候補者の探し方が成果を左右します。

Q. 経営幹部(CxO)の採用はどこに頼めばよいですか?

A. 幹部の採用は、人材紹介やヘッドハンティングも行う会社が向いています。この記事では、キープレイヤーズが経営幹部のヘッドハンティングを、Recbooが希少人材をバイネームで探す「サーチ型ソーシング」を公式に掲げていました。実務の代行が必要なら、RPOと併用します。

Q. 採用代行を使えばノウハウを社内に残せますか?

A. 会社によって違います。Recbooは公式に「最短3か月で採用組織を内製化」を支援として挙げています。依頼する際は、スカウトの文面や運用の設定を自社でも見られる形で共有してもらえるか、定例で振り返りの機会があるかを確認してください。

まとめ

スタートアップの採用が難しいのは、新卒では従業員300人未満の企業の求人倍率が8.98倍で応募が大手に集まり、中途ではエンジニアの転職求人倍率が12.04倍と高く、規模が小さいほど採用計画に届かないためです。

採用代行は、面接・口説き・内定の判断を自社が持ち、スカウトや日程調整などの実務を外に出す使い方が基本です。8社のうち公式に月額を載せていたのは4社で、半数の会社は見積もりの依頼が前提です。選ぶときはフェーズと職種の実績・任せる範囲・料金と最低契約期間・内製化の支援を確かめてください。

HeaRは採用コンサル・RPO型の1社として、求める人物像の言語化からスカウトの運用までを同じ会社で引き受けています。スカウトの運用を任せたい場合はAI-RPO、採用の進め方から整理したい場合は採用コンサルティングをご覧ください。

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監修者

大上 諒

代表取締役CEO

HeaR株式会社 代表取締役CEO。累計250社以上の採用支援に従事し、AI-RPOなど次世代の採用ソリューションを開発・提供。「青春の大人を増やす」をミッションに掲げる。

編集者

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