採用サイトをリニューアルすべきか?判定基準・進め方6ステップ・費用の見方・公開後の移行とAI対応【2026年10月更新】

2026-10-27
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2026-10-27

採用サイトのリニューアルは、応募数・応募完了率・求人票との整合・更新の状況・採用方針の変更を見て、部分改善か全面刷新か今はしないかを決めます。診断の4点・進め方6ステップ・費用の見方・公開後の301転送とAI対応を解説します。(2026年10月更新)

採用サイトはいつリニューアルすべきか?

採用サイトのリニューアルは応募数や応募完了率の低下・スマホでの見づらさ・求人票との内容のずれ・更新の停止・採用方針の変更のうち、複数に当てはまるときに検討します。1つだけなら部分改善で足りることが多くなります。

デザインが古いという理由だけでリニューアルに進むと、費用をかけても応募は変わりません。先に確かめたいのはサイトのどこが応募を妨げているかです。下の表は6つの確認点ごとに「部分改善で足りる状態」「全面刷新を考える状態」「今はしない状態」を分けたものです。HeaRが採用支援で見てきた場面をもとにした編集部の目安であり、公的な基準ではありません。

確認する点 部分改善で足りる状態 全面刷新を考える状態 今はしない状態
応募数 採用サイトへの訪問は保たれていて、特定の職種のページだけ応募が少ない。 訪問は保たれているのにどの職種でも応募が増えない。または訪問そのものが減り続けている。 募集する職種が少なく、そもそも応募を増やす必要が当面ない。
応募完了率(応募フォームに着いた人のうち送信まで進んだ割合) 入力項目を減らすなど、フォームだけ直せば改善が見込める。 応募ボタンの位置や求人票の構成など、サイト全体の導線に原因がある。 応募が月に数件しかなく、率で比べても判断できない。
スマホでの見え方 一部のページで文字や画像が崩れている。 主要なページがスマホで読みにくく、フォームも使いにくい。 すでにスマホ対応が済んでいる。
求人票との整合 給与や勤務地など一部の記載だけが古い。 採用サイト・求人媒体・ATSで職種名や条件が食い違い、直す箇所が多すぎる。 募集内容が頻繁に変わる時期で、固まってから直したい。
更新の状況 社員インタビューや募集職種の更新が止まっているだけで、更新の仕組みは使える。 更新に制作会社への依頼が毎回必要で、現場が自分で直せない。 更新を担当する人がいないため、作り直しても止まる。
採用方針の変更 訴求の言葉を一部直せば足りる。 採用する職種や候補者像が変わり、サイトの構成が合わなくなった。 方針が決まっておらず、半年以内にまた変わる見込みがある。

3つの分かれ道はどう決めるか?

部分改善か全面刷新かは問題がページ単位にとどまるか、サイトの土台にあるかで分けます。ページ単位の問題は文言や画像・フォームの入力項目を直せば解消します。土台の問題は構成や更新の仕組みを変えないと解消しません。

目安は次のとおりです。6つの確認点のうち、全面刷新の列に当てはまるものが2つ以上あれば、作り直しを検討する段階です。部分改善の列だけなら、まず直したい箇所を直して応募の変化を見ます。この「2つ以上」はHeaRの目安であり、数字に根拠があるわけではありません。

今はしないほうがよいのはどんなときか?

採用人数が少なく、採用サイトからの応募が事業にほとんど影響しない会社は、リニューアルを見送って構いません。求人媒体や紹介で足りているなら、サイトの手直しにとどめるほうが費用の回収は早くなります。

もう1つは採用方針が定まっていない場合です。どの職種をいつまでに何人採用するかが決まらないまま作り直すと、公開直後に構成が合わなくなります。先に採用計画を固め、その内容をサイトに反映する順番にします。採用計画の立て方は採用戦略の立て方で整理しています。

リニューアルで何が変わり何が変わらないのか?

リニューアルで変わるのは候補者が知りたい情報への到達・応募までの導線・職種別の情報の深さです。見た目だけを新しくしても応募は増えません。変わらないのは仕事の中身や処遇といった、候補者が判断する材料そのものです。

採用サイトは候補者が会社を知ってから応募を決めるまでの途中にある接点の1つです。サイトを新しくしても求人票の条件が他社より見劣りしたままなら、応募は増えにくくなります。逆に、サイトの構成を変えなくても、候補者が知りたい情報に届くようにすれば応募が増えることもあります。

変わるのは「知りたい情報への到達」

候補者が最初に知りたいのは自分の職種の仕事内容・働く人・給与や働き方です。トップページから職種別のページを経由してこれらに数回の操作で届くかどうかで、読まれ方が変わります。情報があっても3つ目の階層に隠れていれば、候補者には存在しないのと同じです。

変わるのは「応募までの導線」

応募ボタンがどのページにあるか・フォームの入力にどれだけ時間がかかるか・応募後に何が起きるかが書かれているかが、導線の中身です。職種ごとに応募ボタンの置き場所が違うと、候補者は迷います。応募後の流れが分からないサイトは、応募を迷う理由を増やします。

変わるのは「職種別の情報の深さ」

営業職を探す人と経理を探す人では知りたいことが異なります。全職種を同じ型のページで紹介していると、どの職種の人にも浅い情報しか届きません。職種ごとに、1日の流れ・使うツール・評価のされ方・キャリアの例を書き分けると、判断できる材料が増えます。

変わらないのは「候補者が判断する材料」

給与・勤務地・働き方・仕事の中身は、サイトを作り直しても変わりません。ここで他社に劣っているなら、まず処遇や募集条件を見直す相談が先になります。応募後の連絡の速さや面接での印象も、サイトの外で決まる要素です。候補者の体験全体の整理は採用CXで扱っています。

現行サイトの何を診断するか?

診断するのはGA4のアクセスデータ・応募フォーム・求人票・社員インタビューの4点です。見る場所と疑うことを診断表で先に決めておくと、リニューアルの範囲を数字と事実で説明できます。

診断する対象 見る場所 数字や事実の見方 疑うこと
GA4(アクセスデータ) 流入元別の訪問数・職種ページへの到達・スマホとPCの応募完了の差 自社の過去の数字と、職種どうしの差で比べる。 訪問はあるのに職種ページに進んでいない。スマホだけ応募が少ない。
応募フォーム 入力項目の数・必須項目・スマホでの入力のしやすさ・送信後の画面 実際にスマホで自分が応募してみる。 不要な必須項目がある。送信後に次の連絡の案内がない。
求人票 採用サイト・求人媒体・ATSの募集職種名と条件 同じ職種の記載を並べて照らし合わせる。 職種名・給与・勤務地・働き方の記載が一致していない。
社員インタビュー 掲載人数・職種の偏り・肩書や所属の最新性・公開日 募集している職種ごとに、同じ職種の社員が出ているかを数える。 募集職種の社員が載っていない。退職した人や古い肩書が残っている。

GA4では何を見るのか?

見るのは3つです。1つ目は流入元別の訪問数で、検索・求人媒体・SNS・指名検索のどこから来た人が多いかを確かめます。2つ目は職種別ページへの到達で、トップページに来た人が自分の職種のページまで進めているかを見ます。3つ目はスマホとPCの応募完了の差です。スマホの訪問が多いのにスマホの応募完了だけが少ないなら、フォームかスマホ表示に原因があると考えられます。

GA4を見るときは他社の平均と比べないようにします。採用サイトの業界平均として使える公的な数字は確認できませんでした。比べる相手は自社の過去の同じ時期と、自社の職種どうしです。

応募フォームでは何を見るのか?

診断の最も簡単な方法は自分のスマホで応募を最後まで進めてみることです。入力項目が多い・住所の入力が必須になっている・送信後に何も表示されないといった問題は、数字を見なくても分かります。送信後の画面に、次の連絡がいつ来るかが書かれているかも確かめてください。応募者が不安を抱えたまま待つことになります。

求人票では何を見るのか?

採用サイト・求人媒体・ATSで、同じ職種の記載を並べて照らし合わせます。職種名や給与・勤務地が一致していないと、候補者は「どれが正しいのか」と疑い、応募をためらいます。

求人等に関する情報を的確に表示することは、2022年10月1日施行の改正職業安定法で義務になりました(出典: 厚生労働省「令和4年職業安定法の改正について」)。サイトのリニューアルは掲載内容を見直して最新の状態に保つ仕組みをつくる機会でもあります。

社員インタビューでは何を見るのか?

募集している職種と同じ職種の社員が載っているかを数えます。営業職を募集しているのに営業職の社員が1人もいなければ、営業職の候補者は働く姿を想像できません。公開日が数年前のままで、肩書が変わっていたり退職した人が載っていたりすれば、サイト全体の情報が古い印象を与えます。

数字の読み方で気をつけることは?

応募が月に数件の会社では率を比べても偶然の差かどうか判断できません。その場合は率ではなく件数で、どの職種のどのページから応募があったかを個別に見ます。母数が少ないときは数字よりも自分で応募してみる確認と、応募者に「サイトで何を見て応募したか」を聞く方法のほうが、原因に近づけます。

リニューアルの進め方は何ステップに分けられるか?

リニューアルは目的と指標を決める・診断する・情報を設計する・制作する・移行する・公開後に計測する、の6ステップで進めます。各ステップで決めることを先に書き出しておくと、制作会社に依頼する前に社内で合意できます。

制作から始めてしまうと、あとで「何のためにやるのか」が揺らぎます。移行のステップを制作と同じ時期にまとめると、旧URLの転送や計測の引き継ぎが漏れやすくなります。次の表で、ステップごとに決めることと担当を整理しました。

ステップ 決めること 主な担当
1. 目的と指標 なぜ作り直すのか・何を何で測るのか(応募数・職種別の応募・応募完了率など)・いつまでに 人事責任者
2. 診断 前の章の診断表を埋める。部分改善・全面刷新・今はしないのどれにするか 人事担当・制作会社
3. 情報設計 職種別ページの構成・載せる情報・URLの構成・フォームの項目 人事担当・制作会社
4. 制作 デザイン・原稿・写真と取材・コーディング・更新しやすさ 制作会社
5. 移行 旧URLの転送・計測の引き継ぎ・サイトマップ・公開日と確認の担当 制作会社・人事担当
6. 公開後の計測 公開前後の指標の比較・改善の優先順位・更新の担当 人事担当

社内では誰が何を決めるのか?

人事責任者は、目的と指標・予算・公開の希望日を決めます。人事担当は、診断の数字と求人票の整理を用意し、制作会社とのやり取りの窓口になります。募集部門の責任者には、職種ごとの仕事内容と求める人物像の確認を依頼します。ここを人事だけで書くと、現場の実態とずれた原稿になりやすくなります。

役割が決まらないままステップを進めると、原稿の確認が止まって公開日が延びます。最初の打ち合わせまでに、誰がどのステップの最終確認をするかを一覧にしておいてください。

ステップ1:目的と指標を決める

リニューアルの目的は応募数を増やす・職種別の応募の偏りをなくす・志望度の高い応募を増やす・更新の手間を減らす、のように1つか2つに絞ります。目的が3つ以上あると、何を優先するかで制作の途中に迷います。

目的に合わせて、公開前後で比べる指標を決めます。応募数なら職種別の月次の件数、導線の改善なら応募完了率です。公開前の数字を今のうちに記録しておかないと、公開後に効果を比べられません。採用の指標の組み立ては採用KPIダッシュボードで整理しています。

ステップ2:診断して範囲を決める

前の章の診断表を埋め、第1章の判定表で「部分改善」「全面刷新」「今はしない」を決めます。ここで範囲が決まると、見積もりの比較もしやすくなります。診断を制作会社に任せる場合でも自社のGA4や応募の記録は人事側が用意します。

ステップ3:情報を設計する

制作の前に、どの職種のページをつくり、そこに何を載せるかを決めます。URLの構成もこの時点で決めます。URLを変える範囲が広いほど、旧URLからの転送の作業が増えるためです。

候補者像と訴求の整理はペルソナ設計と採用の4Pの考え方が使えます。作り直す前に、誰に何を伝えるサイトなのかが言葉になっているかを確かめてください。

ステップ4:制作する

制作ではデザインや原稿に加えて、更新のしやすさを確かめます。募集職種の入れ替えや社員インタビューの追加を、人事が自分で行える仕組みかどうかです。更新のたびに制作会社へ依頼する形だと、公開後に情報が古くなります。写真撮影や取材をどこまで含めるかも、この時点で見積もりに含めます。

ステップ5:移行する

公開前に、旧URLと新URLの対応表をつくり、計測の設定を引き継ぎます。この作業は制作の後に回すと漏れやすいため、ステップ3の時点で担当と期限を決めておきます。具体的な手順は後の章(公開後の移行)で扱います。

ステップ6:公開後に計測する

公開から数週間は順位や流入が一時的に変動することがあります。公開前に決めた指標を、公開後も同じ定義で記録します。指標の定義が変わると前後を比べられません。更新の担当者と頻度もこの時点で決めます。

費用はどう見ればよいか?

リニューアルの費用はデザインだけを変えるか・情報設計から作り直すか・基盤ごと入れ替えるかで変わります。採用サイト制作の価格帯は50万〜300万円に収まることが多く、HeaRが提供した中途採用サイトの実例は一式190万円でした。直す範囲が狭ければこの価格帯の下のほうに、設計から作り直せば新規制作に近い水準になります。

どの範囲を作り直すかによって、変わることと費用の水準は異なります。下の表は範囲ごとの違いを整理したものです。費用の目安は採用サイトの費用相場の記事で整理した水準を使っています。

作り直す範囲 変わること 費用の目安 見積もりで確かめること
デザインと一部のコンテンツ 見た目・色・写真と、一部のページの内容。構成とURLは変えない。 一部を直す場合で80万〜150万円(期間は2〜3ヶ月) 応募導線が変わらないことを分かったうえで依頼しているか。
情報設計から 職種別ページの構成・導線・フォームの項目・URL。 設計から作り直す場合で150万〜350万円(期間は3〜6ヶ月) 旧URLの転送設定と公開後の確認が含まれているか。
基盤ごと 更新の仕組み(CMS)や、サイトを動かす仕組みごとの入れ替え。 新規制作とほぼ同水準を見込む。 移行する情報の範囲・更新の担当・保守費用。

上の金額と期間は、費用相場の記事で整理した制作会社の公開相場とHeaRの実例をもとにした目安です。個別の見積もりとは異なります。

見積書の実物や項目別の内訳・公開後の運用費を含む3年総額は、採用サイト制作の費用相場で開示しています。この記事で金額を細かく扱わないのは、費用記事のほうが数字の出典を整理しているためです。

見積もりで漏れやすい項目は?

リニューアルの見積もりで確かめたいのは、次の3つです。

  • 旧URLの転送:旧URLから新URLへの転送設定が含まれているか
  • 計測の引き継ぎ:アクセス解析と応募完了の設定を新しいサイトへ移す作業が含まれているか
  • 公開後の確認:公開後に確認する期間と担当が決まっているか

これらが「別途」や「含まれていない」になっていると、公開後に追加の費用か自社での対応が必要になります。

依頼先はどう選べばよいか?

リニューアルの依頼先は新規制作で見る実績や費用に加えて、既存サイトの診断まで行うか・移行の作業を担当するか・公開後の更新を支援するかを確かめて選びます。作り直しの経験が豊富かどうかも判断材料です。

制作会社の種類や比較は採用サイト制作会社12社の比較で整理しています。ここではリニューアルならではの確認点だけを挙げます。

  • 既存サイトの診断:GA4やフォームの数字を見て、作り直す範囲を提案してくれるか
  • 移行の担当:旧URLの転送と計測の引き継ぎが、契約の作業範囲に入っているか
  • 公開後の支援:公開後の確認と、更新を自分たちで行うための引き継ぎがあるか
  • 採用の視点:デザインだけでなく、職種別の情報設計や応募導線に意見を出せるか

依頼する前に社内で用意しておくと、相談が早く進みます。診断表の記入結果・募集予定の職種と人数・現行サイトのURL一覧・GA4とSearch Consoleの閲覧権限の4つです。この4つがあると、制作会社は作り直す範囲を数字から提案できます。

新規制作の進め方や、掲載項目・事例は採用サイトの作り方で扱っています。

公開後の移行で失敗しないためには何を確認するか?

旧URLから新URLへの301転送・計測の引き継ぎ・サイトマップの送信・公開直後の確認の4つを、公開前に担当と期限をつけて決めておきます。転送漏れと計測の断絶は公開してから気づく形で起きやすい失敗です。

リニューアルでURLの構成を変えると、検索結果や外部のサイトに残っている旧URLが見つからなくなります。移行の作業はデザインの出来とは別に、検索からの流入と応募の記録を守るための作業です。

旧URLの301転送はどうするか?

旧URLと新URLの対応表をつくり、旧URLから対応する新URLへ恒久的に転送します。Googleの公式ドキュメントは、301や308などの恒久的なリダイレクトを使うこと・転送を連鎖させず最終的な移行先へ直接送ること・無関係なページ(新サイトのトップページなど)へまとめて送らないことを求めています(出典: Google検索セントラル「URLが変わるサイト移転」)。

転送は少なくとも1年は維持するよう案内されています。統合や削除をしたページで、対応する新しいページがないものは、404か410を返す扱いです。対応表をつくる元データにはサイトマップ・アクセス解析・Search Consoleのリンクのレポートが使えます。

計測はどう引き継ぐか?

新しいサイトにもアクセス解析のタグと応募の完了を測る設定を入れます。応募フォームを作り直したときは、送信完了を測る設定が新しいフォームでも動いているかを公開前にテストします。応募完了の数字が公開日を境に途切れると、公開前後を比べられなくなります。

流入元の記録も確かめます。求人媒体やスカウトから採用サイトへ送っているURLが、リニューアルで変わっていないかを見ます。広告や媒体の掲載先のURLが旧URLのままだと、転送されても流入元の記録が崩れることがあります。

サイトマップと検索エンジンへの通知はどうするか?

新しいURLを含むサイトマップを作成し、Search Consoleに送信します。古いサイトマップは削除して構いません。ドメイン自体を変える場合はSearch Consoleで旧ドメインにアドレス変更の申請をします(出典は同じくGoogle検索セントラル)。

公開後はSearch Consoleで旧URLのインデックスが減り新URLが増えているか、想定外のエラーが出ていないかを見ます。移行の途中は検索結果の順位や表示が一時的に変動することがあります。Googleの案内では、これは再クロールと再インデックスの間に起こる正常な動きで、規模によっては数週間以上かかる場合もあるとされています。

移行を制作会社に任せきりにしないためには?

転送や計測の設定は制作会社が行う作業ですが、抜けがないかを確かめるのは発注した側です。契約の作業範囲に「旧URLの転送」「計測の引き継ぎ」「公開後の確認」が書かれているかを、発注の前に見ます。書かれていなければ、見積もりの項目に足してもらいます。

公開日の前には、転送の対応表を制作会社から受け取り、主要な職種ページが載っているかを自分の目で確かめてください。公開後の確認は、制作会社に任せず人事の側でも行います。応募の数字を見ているのは人事だからです。

公開直後の確認リスト

公開した当日から数日の間に、次の項目を確かめます。確認は担当者を決めて一覧に沿って行います。

確認する項目 確かめ方 確かめる時期
旧URLが新URLへ転送される 主要な旧URLを実際に開く。Search Consoleに出ていたURLの一覧で全件を確認する。 公開当日
テスト用の設定が残っていない 検索結果への表示を止める設定(noindexやrobots.txtの制限)が外れているか 公開当日
応募の完了が計測されている 自分で応募してみて、計測の画面に記録が出るか 公開当日
応募の通知が届く 応募の通知メールや連携先に、応募の内容が届くか 公開当日
スマホで表示とフォームが使える 実機で主要な職種ページと応募フォームを操作する 公開当日
サイトマップを送信した Search Consoleで送信と受け付けの状態を見る 公開当日
新旧のURLでインデックスが入れ替わっている Search Consoleのインデックスのレポートで想定外のエラーを見る 公開後1〜2週間
流入元別の訪問が公開前と同じ水準 検索・求人媒体・SNSの流入を、公開前の同じ期間と比べる 公開後2〜4週間

HeaR自身のサイト移行でも起きたこと

HeaR自身のサイト移行でも旧URLの転送漏れと計測の断絶が起きました。自社サイトの基盤を入れ替えた際に、旧URLの一部が新しいサイトに転送されていませんでした。また、フォームの完了を測る設定が移行後に途切れ、問い合わせの数字が取れない期間ができました。

どちらも公開した後に見つかりました。採用サイトの移行でも同じことが起こりえます。転送の確認と計測の確認は、制作の仕上げの後に回さず、公開前の確認に入れて担当者を決めておいてください。

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リニューアルで起きる失敗にはどんなものがあるか?

起きやすい失敗は、見た目だけの刷新・社員の声の不足・求人票との食い違いの3つです。いずれも制作の前の確認で防げます。以下は特定の企業の事例ではなく、HeaRが採用支援で見てきた場面を型にまとめたものです。

見た目だけを刷新して中身が変わらない

デザインが新しくなっても掲載している情報や職種の紹介が以前のままなら、候補者の判断材料は増えていません。リニューアルの公開直後は見栄えがよくなったと感じられても、応募の数字は変わらないことがあります。

対策は制作の前に「候補者が知りたいのに今のサイトにない情報」を3つ書き出すことです。その3つが新しいサイトに載る計画になっているかを、デザインの確認より先に確かめます。

社員の声が載っていないまま公開する

募集している職種の社員が出ていないサイトは、働く姿が想像できません。リニューアルでデザインに時間を使い、取材や撮影の予算が残らなかった場合に起きやすい状態です。

対策は見積もりの段階で取材と撮影を別枠として確保することです。公開日に間に合わない場合は先に募集職種の社員を1人ずつ載せ、残りは公開後に足す計画にします。

求人票と採用サイトの内容が違う

採用サイトを新しくしたものの、求人媒体やATSの記載を直していないと、職種名や給与・勤務地が食い違います。候補者は複数の場所を見比べるため、食い違いは不信感につながります。

対策は公開前に採用サイト・求人媒体・ATSの記載を一覧にして揃えることです。募集情報を正確で最新の内容に保つことは、職業安定法の観点でも求められています。公開後に誰が更新するかも決めておきます。

AI時代の採用サイトには何を入れるべきか?

AI時代の採用サイトに入れるのは24時間質問に答える採用チャットボット・AI検索に拾われやすい職種別ページとFAQ・候補者がAIで会社を調べる前提で整えた一次情報の3つです。数字ではなく、構造で備えます。

リニューアルはAIへの対応を最初から設計に組み込める機会です。公開後に足すこともできますが、ページの構成を決めるステップ3で考えておくと、後からの作り直しが減ります。

採用サイト向けのAIチャットボットは入れるべきか?

夜間や休日に候補者が抱く疑問に答えられない、聞きにくい質問が残ったまま離脱される、応募から面接設定までの間に熱量が冷める、といった穴を埋めるのがチャットボットの役割です。サイトの情報をもとに回答するため、サイトの情報が古いとボットも古い答えを返します。そのため、リニューアルで職種別の情報を整えることが、ボットを導入する前提にもなります。

製品の比較や導入の流れ・注意点は、採用AIチャットボットの記事で整理しています。HeaRのRecruit-botについては、サービスページで紹介しています。

AI検索に拾われやすい構造とは?

Googleの公式ドキュメントは、AI Overviewsなどに表示されるために特別な最適化や追加の技術要件は必要なく、通常の検索と同じSEOの基本を守るよう案内しています(出典: Google検索セントラル「AI機能とウェブサイト」)。基本とはクロールとインデックスを許可すること・内部リンクで見つけやすくすること・重要な内容をテキストで提供すること・構造化データを画面に表示するテキストと一致させることです。

採用サイトに当てはめると、職種別に独立したページを用意し、仕事内容・求める人・働き方・選考の流れを、画像ではなく文章で書くことになります。よくある質問は職種別のページの下に置き、質問と答えを明確に分けて書きます。AI専用の特別なファイルや追加のマークアップは必要ないとされているため、まずは基本を整えるのが近道です。

候補者がAIで会社を調べる前提で何を置くか?

候補者がAIに会社の仕事内容や評判を尋ねる場面を想定すると、採用サイトは「AIが引用できる一次情報」を置く場所になります。募集職種の仕事内容・評価の仕組み・選考の流れ・社員の経験を、最新の日付つきで書いておきます。公式の情報が薄いと、口コミなど他の情報の比重が高くなります。

情報の更新日を明記し、変わった点を更新するルールを決めておくことが、AI経由で伝わる情報の正確さを保ちます。採用でのAI活用全体は採用におけるAI活用で整理しています。

採用サイトのリニューアルのよくある質問

Q. 採用サイトは何年ごとにリニューアルすべきですか?

A. 年数では決めず、応募数・応募完了率・求人票との整合・更新の状況・採用方針の変更で判断します。何年ごとが適切かを示す公的な調査は確認できませんでした。数年たっていても応募が安定して取れていれば、部分改善で足りる場合があります。

Q. リニューアルすると応募は増えますか?

A. 見た目だけを変えても増えません。候補者が知りたい情報に届きやすくなる・応募の導線が短くなる・職種別の情報が深くなるといった中身の改善があれば、増える見込みがあります。公開前後の応募数と応募完了率を同じ定義で比べて確かめます。

Q. コーポレートサイトの採用ページと分けるべきですか?

A. 職種が多く、更新の頻度が高く、候補者に伝える情報量が多い会社は、採用サイトとして分けるほうが運用しやすくなります。募集が少なく更新も少ない会社はコーポレートサイト内のページで足ります。分けるとURLが変わる場合は旧URLの転送が必要です。

Q. リニューアルの期間はどれくらいですか?

A. 目安は、コンテンツの一部を直す場合が2〜3ヶ月、設計から作り直す場合が3〜6ヶ月です(制作会社の公開相場をもとにした目安)。診断と社内の合意に必要な期間は別になるため、公開の希望日から逆算して、診断の開始時期を決めてください。

Q. リニューアルでSEOの順位は下がりますか?

A. URLを変えたときに旧URLの転送や計測の引き継ぎが漏れると、検索からの流入が落ちることがあります。Googleの案内では、移行の途中は順位が一時的に変動する場合もあるとされています。対応表をつくり、301で転送し、サイトマップを送信すれば、リスクを抑えられます。

Q. 部分改善で足りるかどうかはどう判断しますか?

A. 問題がページ単位か土台にあるかで分けます。フォームの項目や一部の職種ページの文言を直せば解消するなら部分改善、構成や更新の仕組みを変えないと解消しないなら全面刷新を考えます。判定表で全面刷新の列に当てはまる点が2つ以上かを目安にしてください。

まとめ

採用サイトのリニューアルは見た目の古さではなく、応募数・応募完了率・求人票との整合・更新の状況・採用方針の変更で、直すか作り直すか今はしないかを決めます。1つだけ当てはまるなら部分改善、複数なら全面刷新を検討する段階です。

次にやることは2つです。1つ目はGA4・応募フォーム・求人票・社員インタビューの診断表を埋めて、判定表で範囲を決めることです。2つ目は作り直すと決めたら、旧URLの301転送と計測の引き継ぎの担当と期限を公開前に決めることです。公開後は応募数と応募完了率を公開前と同じ定義で記録します。

リニューアルの診断や職種別の情報設計の相談は、採用コンサルティングで受けています。サイトに質問へ答える機能を足したい場合は、Recruit-botをご覧ください。

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監修者

大上 諒

代表取締役CEO

HeaR株式会社 代表取締役CEO。累計250社以上の採用支援に従事し、AI-RPOなど次世代の採用ソリューションを開発・提供。「青春の大人を増やす」をミッションに掲げる。

編集者

HeaR編集部

編集部

HeaR株式会社 編集部。累計250社以上の採用支援で得た知見を発信。

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