
初めての新卒採用は、スケジュールと母集団形成の設計で結果が決まります。2027年卒の大卒求人倍率は1.62倍(ワークス研究所)。2028年卒に向けた年間スケジュール・企業がぶつかる5つの壁・戦略の6ポイント・選考設計を解説します。(2026年10月更新)
2027年卒の大卒求人倍率は1.62倍で、前年の1.66倍から低下しました。企業全体の採用意欲は高いままですが、従業員300人未満の企業の求人数は38.5万人と前年より3.5%減っています(リクルートワークス研究所・2026年4月)。
リクルートワークス研究所の「ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)」では、全国の民間企業の求人総数が74.8万人でした。学生の民間企業就職希望者数は46.2万人です。求人が希望者を上回る状況が続いています。従業員規模別に見ると、5,000人以上の企業は求人数が増えた一方で300人未満の企業は減っています(出典: リクルートワークス研究所 第43回ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒))。
つまり、初めて新卒採用に取り組む中小企業は、学生の志望が大企業に集まりやすい環境にいます。知名度のある企業と同じ学生を取り合うことになります。後の章で説明する母集団形成と魅力づけの設計が、結果を分けます。
新卒採用の最大の特徴は、学校を卒業したばかりで就業経験のない人を採用することです。経験のない学生を採用するからこそのメリットがあります。
毎年決まったタイミングで新卒が入社すると、組織を定期的に活性化できます。やる気に満ちた新しい社員が入ると、迎える側の社員も刺激を受けます。モチベーションが上がったり初心を思い出したりします。
活性化は心理的な効果にとどまりません。新卒社員に仕事を教える過程が既存社員の成長につながり、業績や生産性の向上も期待できます。
優秀な人材は転職市場に出る前から他社にアプローチされます。大手企業が自社以上の条件を示すこともあり、競争が激しくなります。新卒採用では新規学卒者の全員が市場に存在します。中途採用ほど大手との条件の差も出にくく、優秀な学生にも比較的アプローチしやすいのが特徴です。
毎年新卒が入ると社内の年齢層の偏りが減り、多様性のある組織につながります。世代間の認識や価値観の差を活かして、新しい取り組みが生まれることもあります。
社員が一定の年齢層に集中していると、出産・育児・介護といったライフイベントや定年退職も同じ時期に集中します。人材不足など組織運営上のリスクを、新卒採用で年齢層を分散させて減らせます。
中途採用の社員は前の会社のカルチャーや慣習を捨てきれないことがあります。新卒社員はインターンの経験はあっても正社員として働くのは初めてで、基本的にまっさらな状態です。自社の文化をそのまま受け入れやすく、カルチャーが浸透した社員は後輩への継承にも貢献してくれます。
新卒採用は広報開始・選考開始・内定の時期に目安があり、卒業した年の4月入社という基準も変わりません。求める人物像も事業計画に大きな変更がなければ大きくは変わらない企業が多く、計画立案の労力は2年目以降に減ります。その分前回の反省を活かした選考フローの改善や、学生への魅力づけに時間を使えます。
新卒採用のデメリットは、育成コスト・早期離職・採用期間の長さ・景気への影響・即戦力にならないことの5つです。メリットだけでなくこれらも理解したうえで実施しましょう。
| デメリット | 起きること | 備えること |
|---|---|---|
| 育成コストがかかる | ビジネスマナーなど基礎から教える人と時間が必要 | 教育担当と研修計画を先に決める |
| 早期離職が起きやすい | 入社後のギャップが大きくなりやすい | 選考で仕事の実態を伝え、見極めを丁寧に行う |
| 選考から入社まで長い | 内定から入社まで半年以上あり、意思が変わりうる | 内定者フォローの計画を立てる |
| 景気に左右される | 景気が悪いと学生が大手に集中する | 日頃から認知を高める発信を続ける |
| 即戦力にならない | 1〜2年は育成期間になる | 即戦力が必要なら中途採用を選ぶ |
就業経験がないため中途採用に比べて人的にも金銭的にもコストがかかります。業務に必要な知識の習得やOJTだけでなく、その前にビジネスマナーなど社会人の基礎から教える必要があります。教育担当者の労力やその人の本来の仕事を代わりに担う人材など、人的コストが必要です。外部に委託する場合は費用がかかり、委託しても研修計画の立案は必要です。
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」では、令和4年3月に卒業した大学卒の就職後3年以内の離職率は33.8%(前年度比1.1ポイント低下)でした。高校卒は37.9%です(出典: 厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和7年10月公表))。大学卒の3人に1人が3年以内に離職している計算です。
新卒は就業経験がなく仕事への理解が浅いまま入社するため、入社後のギャップが大きくなりやすい傾向があります。そのため、中途採用以上に選考で仕事の実態を伝え、見極めを丁寧に行います。
選考が始まるのは卒業する前年の6月(早い企業はさらに早く)です。選考開始から入社まで、1年近くかかることもあります。内定から入社までも最長で半年以上あり、その間に学生の気持ちが変わる可能性があります。中途採用が一般的に3か月から半年程度なのに比べると長期のプロジェクトです。
見極めを重視して選考が長くなりすぎると、学生が他社の内定を得て辞退する結果になります。選考期間を長くしすぎず、見極めを的確に行う方法を探りましょう。目安は採用リードタイムの解説で紹介しています。
景気が悪いときは採用予算や採用人数が縮小されたり、学生が大手企業に集中したりします。知名度の低い中小企業は、特に影響を受けます。景気の悪化は予測しにくいため、日頃から認知を高める発信を続けるなど、できる対策をとっておきましょう。
社会人として働くこと自体が初めてなので、即戦力は期待できません。即戦力が必要な場合は、新卒採用より中途採用を選ぶべきです。急いで成果を求めると新卒社員のプレッシャーになり、離職につながる可能性もあります。1〜2年は育成期間と考えておきましょう。
新卒採用に向いているのは3種類の企業です。先行投資ができて組織を活性化させたい企業・組織文化の形成と浸透を重視する企業・確立した事業モデルがあってさらなる拡大を目指す企業です。
新卒採用には組織に新しい風を吹かせるメリットがありますが、教育と時間の先行投資が欠かせません。先行投資をしてでも活性化させたい思いがあり、投資できる状態であることが必要です。投資が難しい場合は中途採用など別の方法をとりつつ、先行投資できる環境を整えていきましょう。
自社のカルチャーを築きたい企業や浸透が課題の企業には、カルチャーを吸収しやすい新卒が向いています。カルチャーを体現するようになった新卒社員をリクルーターに任命すれば、学生にカルチャーを伝える役割を担ってもらえます。浸透がさらに進みます。
入社したばかりの新卒は、新規事業の立ち上げのように手順が決まっていない業務に取り組むのは難しい場合が多いです。確立した事業モデルに沿って仕事を進める場合は、新しいことを吸収していく新卒社員の活躍が期待できます。
新卒採用と中途採用の最大の違いは、見る対象です。中途採用は過去の実績やスキルを見て、新卒採用は人柄・考え方・学ぶ姿勢といった将来の伸びしろを見ます。時期・期間・育成の考え方もすべて異なります。
| 項目 | 新卒採用 | 中途採用 |
|---|---|---|
| 見る対象 | 人柄・考え方・学ぶ姿勢 | 実績・スキル・経験 |
| 採用の時期 | 毎年ほぼ決まった時期に集中する | 必要なときに随時行う |
| 採用から入社までの期間 | 選考開始から入社まで1年近くかかることもある | 3か月から半年程度が一般的 |
| 入社後の育成 | ビジネスマナーなどの基礎から教える | 即戦力として早期の活躍を期待する |
| 母集団の作り方 | 学生に認知してもらう活動から始める | 転職を考える人に直接届ける |
| 選考の評価基準 | 将来性を見るため、基準の言語化が難しい | 募集ポジションに必要な要件で判断できる |
新卒採用は中途採用の延長ではなく、別のプロジェクトとして設計する必要があります。中途採用の手法や求人票を流用しても、学生には伝わりません。
初めての新卒採用では、採用責任者・実務の担当者・面接に入る現場の社員の3つの役割を決め、それぞれの時間を確保します。担当者が1人の兼務だと、連絡の遅れが辞退につながります。
| 役割 | 担うこと | 決めておくこと |
|---|---|---|
| 採用責任者 | 採用の目的・人数・予算を決め、経営と合意する | 経営会議で報告する頻度と判断する内容 |
| 実務の担当者 | 学生への連絡・日程調整・媒体の運用・データの管理 | 学生に返信する期限と、1週間にかけられる時間 |
| 面接に入る社員 | 面接・説明会での対話・内定者との面談 | 評価基準の共有と、面接に入る日程の確保 |
担当者が足りない場合は、母集団形成のスカウト送付や日程調整といった定型の作業を外部や仕組みに任せ、担当者は学生と会う時間に集中する方法があります。たとえばAI-RPOは、スカウトの送付や日程調整などの運用を支援します。何を社内に残し、何を任せるかを先に決めておくと、依頼の範囲が明確になります。
政府は、2028年3月卒業予定の学生(2028年卒)について日程のルールを要請しています。広報活動は卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、採用選考活動は卒業・修了年度の6月1日以降、正式な内定は10月1日以降です。
2028年卒は、2027年3月に広報活動が解禁されます。2027年6月に選考が始まり、2027年10月に内定が出る流れです(出典: 就職・採用活動日程に関する要請(内閣官房・2026年3月24日))。ただしこの日程は政府の要請であり、実際にはこれより早く動いている企業もあります。初めての企業は解禁日より前の準備期間こそ重要です。
| 時期(2028年卒の場合) | 企業がやること | ポイント |
|---|---|---|
| 2026年秋〜冬 | 採用目的・人数・ペルソナを決める。媒体や採用代行を選ぶ | 社内の合意を取る。予算と担当者を確保する |
| 2026年夏〜2027年春休み | 学部3年生向けのインターンシップ(タイプ3)を実施する | 5日以上・半分超が就業体験・社員の指導とフィードバックが条件 |
| 2027年1月〜2月 | 採用サイト・会社説明資料・募集要項を準備する。母集団形成を始める | 学生向けに分かりやすく書く |
| 2027年3月 | 広報活動の解禁。説明会・エントリー受付が本格化する | 学生との接点をできるだけ早く作る |
| 2027年6月 | 採用選考の開始。面接を進める | 選考期間を長くしすぎない |
| 2027年10月 | 正式な内定の解禁 | 内定承諾の確認と、辞退を防ぐ対応 |
| 2027年10月〜2028年3月 | 内定者フォロー | 入社までの不安を減らす |
| 2028年4月 | 入社・研修開始 | 配属後のオンボーディングを設計する |
内定から入社までのフォローと、入社後の定着はオンボーディングの解説で説明しています。
使えるのは、三省合意(2022年6月改正)で「インターンシップ」と認められたタイプ3だけです。1日の説明会型はタイプ1「オープン・カンパニー」にあたり、そこで得た学生の情報は採用活動に使えません。政府の要請も、企業説明会を「ワンデーインターンシップ」と称して実施しないよう求めています。
タイプ3(汎用的能力・専門活用型インターンシップ)の条件は5つです。
条件を満たすと、得た学生の情報を3月1日以降の広報活動と6月1日以降の選考活動に使えます(説明会の案内や選考の一部免除など)。初めての会社が見落としやすいのは最後の公表の条件です。募集要項に書いていないと、他の条件を満たしていても情報を使えません。専門活用型(2週間以上)を卒業年度に入る直前の春休み以降に実施した場合は、その後の選考を経れば6月1日を待たずに内々定を出せます(出典: インターンシップの推進に当たっての基本的考え方(文部科学省・厚生労働省・経済産業省))。
日程のルールは法的な拘束力のない要請です。2029年卒以降の日程は政府が見直しを検討しているため、翌年の要請文を確認してください。
初めての新卒採用では、5つの壁にぶつかりやすいです。ノウハウがない・母集団が集まらない・学生に知られていない・選考の設計ができない・人手が足りない、の5つです。
| 壁 | よくある状態 | 対処の方向 |
|---|---|---|
| ノウハウがない | 時期や手順が分からず、準備が遅れる | 年間スケジュールを逆算して決める。外部の支援も検討する |
| 母集団が集まらない | 媒体に掲載しても、エントリーが少ない | ペルソナを決め、媒体を絞って直接アプローチする |
| 学生に知られていない | 社名を知らないため、説明会に来てもらえない | 認知を広げる発信を続け、学生の目に触れる機会を増やす |
| 選考の設計ができない | 面接官によって評価が割れ、選考が長引く | 評価基準と選考フローを事前に決める |
| 人手が足りない | 採用担当が兼務で、連絡や運用が追いつかない | 運用の一部を外部や仕組みに任せる |
壁の多くは準備の段階で決めておくことで減らせます。次の章の戦略設計がその土台になります。
新卒採用は就業経験のない学生が相手の長期プロジェクトです。中途採用とは違うノウハウが必要です。戦略設計は事業戦略と連動した採用計画から、CX戦略の策定までの6つで進めます。
事業を伸ばすには事業成長に貢献する人材の採用と育成が欠かせません。事業戦略と採用計画は地続きで、切り離して考えられません。新卒は事業成長に貢献するまでの時間が長いため、それを踏まえて新卒採用計画と事業計画を連動させます。
まず事業のメカニズムを深く理解し、事業成長に必要なスキルを整理します。そのスキルを持つ人をどうすれば採用できるかを考えて、戦略と戦術を決めていきます。
採用におけるペルソナとは、採用したい人物像のことです。同じ手紙でも不特定多数に向けたものより、誰か一人のために書いた手紙のほうが相手の心に響きます。求人や採用施策も同じです。
ターゲットのように属性で絞り込むのではありません。「自社で活躍するのはこんな経験やスキルを持っている人だ」というところから始めます。「その人はどんな暮らしでどんな悩みを持っているか」と深く掘り下げます。詳しくは採用要件(ペルソナ)の設定方法をご覧ください。
採用競合が多い中で採用を成功させるには、他社との差別化が重要です。ポジショニングマップを作り、差別化ポイントを明確にしましょう。自社が強いと思える分野で2軸を決め、4象限で作るのがおすすめです。たとえば「事業形態×予算規模」「志向性×給与」などがあります。比較する相手は事業上の競合とは限りません。採用における競合を決めて、差別化ポイントを探します。
ポジショニングマップや社員の意見をもとに、PoDを設計します。PoDとはPoint of Differenceの略で、候補者が求めていて他社では提供できていない価値のことです。大きな魅力でも候補者が求めていなければ効果は小さく、候補者が求めていても競合が提供できていれば選ばれる理由になりません。PoDがない場合はまず作るところから始めるのが採用成功の近道です。
自社の採用ブランディングの設計図を作ります。次の項目を図にします。
設計図があると採用の方向性が明確になり、全員が共通の認識を持てます。詳しくは採用ブランディングとはをご覧ください。
CX(Candidate Experience/候補者体験)戦略を策定します。候補者との接点ひとつひとつに価値を持たせてCXを高めると、採用力が上がり自社のファンも作れます。キャンディデートジャーニーマップを作り、「認知→応募→各選考→内定・入社」の段階ごとに、理想の状態・課題・対応策をまとめるのがおすすめです。詳しくは採用CXとはや採用CXのAI活用をご覧ください。
新卒採用の母集団形成は、採用媒体の選定を軸にします。エージェント・採用広報・採用ピッチ資料・ウェビナー・SNS・リファラル採用を組み合わせます。
| 施策 | 特徴 | 初めての企業が注意すること |
|---|---|---|
| 採用媒体 | ナビサイトのほか、ダイレクトリクルーティングや特化型の媒体がある | ペルソナに合う媒体を選ぶ。1つで足りなければ組み合わせる |
| エージェント | 紹介会社を通じて学生に会える | 採用要件と選考基準を常に共有する |
| 採用広報記事 | 学生が知りたい情報を発信する | 中途向けと分けて、新卒向けに書き直す |
| 採用ピッチ資料 | 会社の実態を詳しく伝える | 仕事の解像度が低い学生向けに、具体的に書く |
| ウェビナー | 業界研究になる内容で関心を集める | 質が低いと評判が下がるため、内容を練る |
| SNS | 実際の姿や雰囲気を伝える | 続けやすい手段を選ぶ |
| リファラル採用 | 若手社員の後輩やつながりから紹介を受ける | 若手社員が多い企業に向く。制度の設計が必要 |
以前は新卒採用ならリクナビやマイナビといったナビサイトが一般的でした。現在はOfferBoxやキミスカといったダイレクトリクルーティングや、紹介会社を使う企業も増えています。理系学生に特化したLabBaseや、ベンチャー企業に特化したCheerCareerなどの特化型サービスもあります。
ダイレクトリクルーティングや特化型の媒体は、大手ナビサイトに比べるとアプローチできる人数は少ない傾向があります。その分欲しい層に絞って効率よくアプローチできます。ペルソナをもとに求める学生に最も届く媒体を選び、1つで足りない場合は組み合わせましょう。
紹介会社を使う場合は、エージェントとの関係が採用成功の鍵です。最新の採用要件と選考基準を常に共有します。通過した理由と見送った理由を明確に伝え、紹介が少ない場合は原因を特定して解消しましょう。
学生が興味を持ちそうな記事や、知りたい情報を書いて発信します。すでに採用広報記事を出している場合でも、中途の応募者と新卒の応募者では着目する点が異なります。新卒向けに作り直しましょう。学生は仕事の具体的なイメージを持ちにくいため、普段より噛み砕いた分かりやすい内容にするのがポイントです。
母集団形成が目的なら、まだ自社に興味のない人にも役に立つ認知拡大のコンテンツが有効です。新卒なら「人事が語る!新卒の面接で見ているポイント」などです。母集団形成の全体像は、新卒採用の母集団形成とはで詳しく解説しています。採用広報の考え方は採用広報とはをご覧ください。
採用ピッチ資料のポイントは、できるだけ情報を開示することです。学生は仕事の解像度が中途の応募者より低いため、些細なことでも具体的に書きましょう。社会に出ることへの不安もあります。研修やオンボーディングに自信があるなら、入社後の教育体制の説明を厚くすると、差別化と安心感につながります。
初めて新卒採用に取り組む場合は、なぜ新卒採用を始めるのかとどんな思いで取り組むのかを加えると、学生の心に響きます。中途向けの資料がある場合も、新卒向けに見直すか新卒用の資料を作りましょう。作り方は採用ピッチ資料の作り方で解説しています。
取り組む企業はまだ多くありませんが、ウェビナーも有効な手段です。新卒向けには具体的な業務のノウハウより、「〇〇業界で活躍する人材の共通点」「〇〇業界の動向を討論」といった業界研究につながる内容が見てもらいやすいでしょう。学生が満足する質の高いものなら、参加した学生からの母集団形成に加えて口コミでの認知拡大も期待できます。
SNSでの発信は自社の実際の姿や雰囲気を伝え、カルチャーに合う学生からの応募を集めやすくします。時代に合わせた施策をとる企業という印象も与えられます。最も採用との相性がよいのはX(旧Twitter)で、テキストだけで投稿できて続けやすい点が利点です。Instagramも人気ですが、写真や動画が必須で運用コストが大きくなりがちです。
社員の知人や友人の紹介から採用する手法です。新卒のリファラル採用は、学生に近い年齢の社員が多い企業に向いています。まずプロジェクトチームを作り、若手社員に大学やアルバイト先の後輩で良い人材がいれば紹介してほしいと周知するところから始めます。周知して待つだけでなく、内定につなげる施策の設計や社員が紹介しやすくなる制度づくりにも取り組みましょう。
上記の施策やペルソナ設計の例をまとめたホワイトペーパー「新卒採用母集団形成の教科書」も用意しています。
選考は、評価基準と面接官の役割を先に決めます。学生への魅力づけを組み込み、内定後は入社までの接点を絶やさないように設計します。
新卒は就業経験がないため、スキルではなく人柄・考え方・学ぶ姿勢を見ることが中心になります。見る項目とそれぞれの判断基準を事前に決めましょう。面接官によって評価が割れないよう、質問と評価のつけ方をそろえておきます。質問の例は採用面接の質問例140選で紹介しています。
面接官の役割も決めておきます。面接の段階ごとに目的を分けます。一次面接は人柄と志望の確認、二次面接は価値観の合致、最終面接は入社の意思の確認です。同じ質問が重ならず学生の負担も減ります。
見極めだけの面接は学生に「一方的に評価されている」という印象を与えます。面接の中で自社の仕事の中身や先輩社員の成長の様子を伝え、魅力づけの時間を取りましょう。面接官のトレーニングは面接官トレーニングの解説をご覧ください。
内定から入社まで半年以上あるため、内定者の不安を減らす接点が必要です。先輩社員との面談・内定者同士の交流・入社前の課題や勉強会など、無理のない範囲で接点を作ります。内定を出したあとの辞退を防ぐ考え方は、内定承諾率を上げる方法で整理しています。
HeaRが支援した企業の事例を、社名を伏せて紹介します。
初めての新卒エンジニア採用に取り組んだ企業は、3か月間の運用で合計エントリー数68名を集めました。Wantedlyでのスカウト返信率は11.1%から33.8%に向上しています。年内に前倒しした内定出しにも成功し、新卒採用のノウハウも蓄積しました。
別の企業は新卒ナビサイトからの応募者数が前年比2.73倍に増え、母集団形成が前年より3か月前倒しのペースで進みました。40名の新卒採用を自社で完結して実行できる運用の構築にも成功しています。
新卒採用の運用を外部に任せる選択肢は、新卒採用代行おすすめ18社の比較で整理しています。高卒採用を検討する場合は、高卒採用のスケジュールとルールもあわせてご覧ください。
A. 入社の約1年半前、2028年卒なら2026年秋から準備を始めるのが目安です。政府の要請では、広報の解禁が卒業年度に入る直前の3月1日で、選考の開始が6月1日です。その前に採用目的・人数・ペルソナ・予算を決め、採用サイトや資料を整える時間が必要です。
A. 新卒は就業経験のない学生が相手で、スキルではなく人柄や学ぶ姿勢を見ます。採用から入社までが長く、入社後の育成コストもかかります。中途採用は即戦力を採用する手法で、期間は3か月から半年程度が一般的です。
A. できます。ただし2027年卒では、5,000人以上の企業の求人数が増える一方で300人未満の企業は減っています。学生が大企業に集まりやすい環境です。ペルソナを決めてダイレクトリクルーティングで直接アプローチするなど、知名度に頼らない設計が必要です。
A. 採用媒体・エージェント・採用広報・採用ピッチ資料・ウェビナー・SNS・リファラル採用の7つが基本です。1つに絞らずペルソナに合うものを組み合わせます。
A. 厚生労働省の調査では、令和4年3月卒の大学卒の3年以内離職率は33.8%でした。選考で仕事の実態を伝え、入社後のギャップを減らすことが対策になります。
A. 準備の遅れと、ペルソナが決まらないまま母集団形成を始めることです。年間スケジュールから逆算して動き出す時期を決め、採用したい学生像を先に決めましょう。
A. 運用の一部を外部に任せる方法があります。要件づくりや戦略設計は採用コンサルティング、スカウトや日程調整などの実務は採用代行(RPO)が選択肢です。何を社内で持つかを先に決めておくと、依頼する範囲が明確になります。
A. 人数に決まりはありません。採用責任者・実務の担当者・面接に入る社員の3つの役割を決め、それぞれの時間を確保できるかで考えます。実務の担当者が兼務で学生に返信する時間がとれない場合は、定型の作業を外部や仕組みに任せる方法があります。
A. 選考中に仕事の中身と先輩社員の様子を伝え、内定後は入社までの接点を絶やさないことです。先輩社員との面談や内定者同士の交流を無理のない範囲で設け、学生の不安に早く答えましょう。
A. 進められます。ただし、新卒と中途では見る項目も時期も異なるため、求人票・面接の質問・評価基準は分けて用意します。担当者が兼務の場合は、新卒の広報や選考が集中する時期に中途採用の予定が重ならないように調整しましょう。
初めての新卒採用で大切なのは3つです。年間スケジュールから逆算して早く準備を始めること・戦略を設計して母集団形成を着実に進めること・見極めと魅力づけを両立した選考を設計することです。2027年卒の大卒求人倍率は1.62倍で、中小企業は大企業と同じ学生を取り合う環境にあります。ペルソナとPoDを決め、知名度に頼らない発信を続けましょう。
HeaRは累計250社以上の採用を支援してきました。新卒採用の戦略設計から相談したい場合は、採用コンサルティングのサービス紹介をご覧ください。運用まで任せたい場合は、AI-RPOのサービス紹介もあわせてご確認ください。
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