エンジニア採用面接の準備
エンジニアリング知識のインプット
エンジニア採用ができない理由のひとつとして、エンジニアに対する知識不足があげられます。「求人・募集要項の解像度が低いため応募が来ない」「メールや面談のコミュニケーションがうまくとれず辞退になる」など、エンジニアリングの知識不足によって起こり得ることです。
エンジニアの理解を深めることで、採用担当者は「エンジニアにとって魅力的な仕事・企業とは?」「自社にとって優秀なエンジニアとは?」を明確することができ、その結果、効果的な採用戦略を策定できるようになるでしょう。
下記資料では、エンジニア採用担当が知っておきたいエンジニアリング知識をまとめています。ぜひご一読ください。
▽採用人事担当者にオススメ|知っておきたいエンジニアリング知識▽
エンジニア採用のために読んでおくべき本
採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本
非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書~ダイレクトリクルーティングの始め方
エンジニア採用要件のすり合わせ
採用を成功させる上で重要なことは、「どのような人」を取りたいのかを明確に設定し、それを人事・採用に携わる人間の中で共有することです。
その際には採用ペルソナの設計が重要です。特にエンジニアの採用ペルソナは、技術面や働き方などが他職種と異なってくる場合もあるので、自社のエンジニアなどにヒアリングをしたり、エンジニアの仕事の仕方に採用担当が明るくなると効果的です。
下記資料では、市場で勝てる競合分析からペルソナを策定する方法を紹介しています。ぜひご一読ください。
面接質問の抽出
採用要件が固まり、書類上は要件に沿っているエンジニアからの応募があったら、次のステップは面接となります。
いい面接ができるように、いい質問を用意しておくことは面接官の重要な仕事の一つです。下記のグラフにあるように、Re就活さんでの調査においては、面接で志望度が下がる瞬間がいくつか挙げられており、面接官の話を聞く姿勢や不適切な質問など、準備をしっかりすれば防ぐことのできる要素が多くあります。
面接における質問の設定も、基本的には前述の採用要件(ペルソナ)を元にして行われます。
面接した候補者がどのような人で、それが自社の採用要件にマッチしていると言えるかどうかという部分がを質問で抽出できるようにしましょう。
さらに書類での要件を突破している候補者である場合は、「書類ではわからないこと」を面接で上手にピックアップすることが重要です。
その際に意識するべきは、「候補者にできる限り、本心に近い形で話をしてもらうこと」です。
採用要件に沿った評価項目に関する質問に移る前に、自らの自己紹介や、相手の趣味の話などを通して、簡単なアイスブレイクで話しやすい雰囲気を作ったり、笑顔を交えることで硬くなりすぎないようにしましょう。
また近年ではリモート化がすすんだため、オンライン面接での注意点も意識しながら取り組みましょう。
面接評価の共有準備
面接が終了した際に、候補者の評価を可視化するために、共通のフォーマットを用意しておくと良いでしょう。
面接の際に何を評価したら良いかを可視化して共有することで、選考における属人化を防ぎます。
エンジニア採用においては、技術部分を自社のエンジニア面接を通して行うことも多いため、それぞれの面接での担当評価領域を明確にしておくことも、ズレのない面接での評価を行う上では重要なこととなります。
下記資料では、面接での候補者体験(CX)を高めるワークシートが見られます。ぜひご一読ください!
エンジニア採用面接の質問例
① 使用経験のある言語/サーバー構成はどのようなものがありますか?
エンジニアの所有している技術スタックは、これまでの経験によって多種多様です。候補者の技術が、自社の採用要件にマッチしているかどうかは重要な評価項目となります。
面接の中では書類では測れない技術力の程度を見るために、現場のエンジニア社員に面接を依頼し、スキルレベルを明らかにするという手法をとってもいいでしょう。
②開発経験のあるサービスはどんなものですか?
これまでに開発経験のあるサービスを聞くことで、自社との事業ドメインとの親和性を測ることができます。また、サービスの内容や開発工程を聞くことで、他者への説明能力やコミュニケーション能力、サービスへの理解がどのレベルなのかを評価することができます。
どのような視座で開発に関わっていたかで、エンジニアとしての能力が発揮できる範囲も聞き出すことができます。
③これまでに直面した課題と、それを解決した経験を教えてください
エンジニアにとって課題解決能力は必須であり、「課題の捉え方」から「解決方法」までを正確に実行できる人材は貴重です。このような質問をすることで、候補者の課題解決に当たるスタンスや経験値を見ることができます。
④なぜその課題が解決できた(できなかった)と思いますか?
③と関連性のある質問になります。ある課題に対しての解決や、解決できなかったとしても、その結果の原因を分析し、次に繋げているかどうかを聞くことで、課題解決におけるレベルの向上や再現性を高めているかを確認しましょう。
⑤設計・開発の際に重要だと考えている思想はどのようなものですか?
サービスの設計思想や開発思想を元に、一貫してサービスを作った経験があるかを聞きましょう。
体系化した学びができているかどうかと、それを実現する能力・実行力があるかどうかを評価します。
⑥経験のあるポジションの中で最も責任範囲が広かったものは?
経験しているレイヤーの中で、最も責任範囲が広かった部分をヒアリングすることで、「意思決定をどのように行ってきたのか」「それがどのような帰結になっているのか」を尋ねましょう。与えられたロールの中でのワークの仕方を評価します。
⑦直近で学んでいることはありますか?あればどのようなものですか?
技術の発展がすすむIT領域では、継続的な学習が欠かせません。エンジニアの候補者がどのような勉強をしているかをヒアリングすることで、エンジニアとしての自走力やスキルを見ることができます。
⑧これまでの失敗経験と学んだこと教えてください
これまで失敗した経験からの学びをヒアリングすることで、候補者の学習能力や言語化能力・思考体力を測ります。失敗についてしっかり分析し、言語化できていることは多くのPDCAを回すエンジニアにとっては重要な要素となります。
まとめ
今回の記事では、エンジニア面接の準備から、質問の例について解説しました。
エンジニア採用の難易度は一般的に他の職種よりも難易度が高く、現場の協力が極めて重要になってきます。それに伴い工数も大きくなるのが特徴です。
一方、では社内で協力して工数をかければ上手くいくのかというとそういうわけでもありません。エンジニア自体が特殊な職種である分、母集団形成など、一般的な採用活動だけでなくエンジニア採用のノウハウや経験が必要になります。
こうした背景から、「エンジニア採用に取り組んでいるけれどなかなかうまくいかない」「自社のやり方をブラッシュアップするためにも他社の知見がほしい」と考えられている採用担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
HeaRでは、これまでスタートアップ・ベンチャー企業を中心に100社以上の採用コンサルティングを行っており、その中でエンジニア採用も成功に導いてきました。
その知見をもとに、他社さんの成功事例やエンジニア採用で大切な考え方など、エンジニア採用の成功に向けていろいろとお伝えできることがあるかと思います。
もしエンジニア採用にお困りであれば、一度ご相談いただけると幸いです。