Twitter採用のデメリットとは
短期的に大きな効果は期待できない
Twitter採用は、初めてすぐに効果が出るというものではありません。採用によい効果を与える段階までアカウントを育てていくためには一定の期間が必要です。また、一度に数十人単位の大量の母集団形成をすることも難しいでしょう。長期的に、少人数でもより自社に合った人材を採用したいといった場合に適した採用手法と言えます。
炎上のリスクがある
Twitter上では、炎上を見ない日がないほど日々どこかで炎上が起きています。個人であれば炎上してもアカウントを変える、ほとぼりが冷めるのを待つなどの対応でなんとかなりますが、法人で運用している場合は「炎上した会社だ」とネガティブイメージが続いてしまうことも。
こう書くとSNSの運用が怖くなるかもしれませんが、注意することで炎上は防ぐことが可能です。炎上には「炎上さしすせそ」と呼ばれる炎上しやすい話題や状況があります。
さ:災害・差別
し:思想・宗教
す:スパム・スポーツ・スキャンダル
せ:政治・セクシャル(含LGBT)
そ:操作ミス(誤投稿)
こうした話題は避けるのがベターですが、もし投稿する場合は文言には細心の注意を払いましょう。また、操作ミスについても注意が必要です。プライベートのアカウントを同じ端末で管理している場合は、Twitterには公式アプリ以外にも様々なアプリがあるので、プライベートと仕事用で使用するアプリを変えるなどの工夫もよいかもしれません。
一定の工数がかかる
Twitter採用を成功させるには、継続的な運用が欠かせません。特にアカウント立ち上げ期のフォロワーがまだ少ない頃は、一日数度の投稿が最も望ましいです。アカウントが成長した後も既存のフォロワーにフォローし続けてもらい、さらにフォロワーやファンを増やしていくために定期的な投稿が必要になります。工数をかけられる見通しが立たない場合は、別の方法を検討するのも一手です。
Twitter運用-準備編
ここからは、実際にTwitterを運用する際にどうすればいいのかを準備フェーズと実践フェーズに分けて解説していきます。
フォロワーペルソナを設計する
まず、どんな人にフォローしてもらいたいのかを決めます。採用ペルソナを設計している場合は、その人物像をもとに「Twitterを見る頻度」「どんな目的でTwitterを運用しているか」「フォロワーとの交流スタイル」などTwitterならではの項目について考えを広げていきましょう。採用ペルソナの設計がまだの場合は、先にそちらを設計してからフォロワーペルソナの設計に入るのがおすすめです。
狙うクラスターを決める
Twitterには、趣味や職業・運用の目的といった様々なジャンルでクラスター(集団)が作られており、その集団の中での横の繋がりでフォロワーが増えていくことがあります。設計したペルソナはどんなクラスターに所属しているのかを分析し、自分の投稿できそうなジャンルと掛け合わせて、狙うべきクラスターを決めましょう。所属するクラスターは多すぎても運用がブレてしまうのでよくないですが、かといってひとつである必要はありません。複数人で運用する場合は、ベンチャー界隈のクラスターは運用する全員が狙って、あとひとつは人事・エンジニアといった職種別に狙っていくといった手法もおすすめです。
ポジショニングを決める
コミュニケーションに重きを置くのか、それとも発信に重きを置くのか、優しい雰囲気でツイートするのか、それともきっぱりと意見を言うスタイルで運用するのかなど自分がTwitter上でどんなポジショニングを取っていくのかも事前に決めておきましょう。
フォロワーペルソナにどんなスタイルが好かれそうかと自分の性格を踏まえた運用のしやすさを考慮して設定します。
Twitterコンセプトの設定
Twitterの細々とした投稿の全体を通じて、どんなメッセージを伝えていくのかを決めておきましょう。このメッセージを意識した上で運用を進めれば、まったく属性やポジショニングも違った社員で運用した場合も自社らしい一貫したメッセージを伝えることができます。
採用コンセプトがある場合はTwitterでもそのコンセプトを転用、設定されていない場合はこの機会に採用コンセプトを考えてみましょう。
Twitter運用-実践編
認知拡大
Twitterを始めてまずやることは、認知拡大のための取り組みです。ひとまず目指したいのはフォロワー1000人。
・人が多い時間(朝・12時頃の休憩時・夜)に投稿し多くの人の目に触れる
・積極的に交流することで繋がりを作る
・フォローしたら有益そうな印象を与えるプロフィールを作成
上記のような工夫を行いつつ、地道な投稿を続けフォロワーを増やしていきましょう。
想起集合を取る
設計した採用コンセプトの一部をアカウント名に記載する、投稿に採用コンセプトを想起させる単語を散りばめるなどの施策により、フォロワーに自社の採用コンセプトを浸透させ、「〇〇といえばこの会社」と印象づけることができます。
この印象づけができれば、〇〇な会社に転職したいとフォロワーが感じた際に真っ先に自社を思い出してもらえるため、Twitterからの応募へと繋がっていきます。
普段の自分で投稿する
Twitter運用となると、いつもと違う自分を演出したり何かいいことを呟かないといけないのかなと気負ってしまったりということもあるかと思います。
しかし、Twitter採用の目的のひとつは、自社の社風やカルチャーに合った人を採用すること。無理せずテンションやキャラクターはできるだけありのままの自分で投稿しましょう。炎上回避のためにも投稿内容に留意は必要ですが、それ以外は同僚に話すようなつもりで投稿するのがおすすめです。
求人情報の公開・拡散
ある程度のフォロワーを獲得できたら、求人情報をTwitterに投稿したり拡散したりといった採用への活用を本格化させていきましょう。
社内の複数人で運用している場合は、お互いにRTし合うとリーチできる人数が増加するだけでなく求人を見てもらえる層が多様化します。また、採用コンセプトに基づいた発信ができている状態であれば採用広報記事はカジュアルなものでもよいので、たくさん出していくのが効果的です。
DMからのダイレクトリクルーティング
日頃からコミュニケーションを取っているフォロワーによい人材がいれば、DM(ダイレクトメッセージ)を通じてスカウトを送ってみましょう。送信の際は、あまりかしこまりすぎずこれまでのやり取りや関係性を踏まえた内容にし、まずは気軽な面談の打診から始めてみるのがおすすめです。
また、運用間もない時期のような関係性ができていない場合にDMを送ってしまうと、逆に不審に思われたりネガティブな印象を持たれたりすることがあるので注意が必要です。
Twiiter採用が上手な企業
Evand社
「友達の、友達による、友達のための会社」を標榜するEvand社では、友達採用を打ち出した採用活動を行っており、Twitterでもこのコンセプトに沿った投稿が多く一貫性のある運用をされています。運用メンバーのフォロワーは合計1万人を超えています。
リアステージ社
リアステージ社は「働くをもっと楽しく。人生をもっとポジティブに。」というスローガンを表すように、Twitter上でも仕事に前向きな発言をされる方が多く見受けられます。フォロワー数も運用メンバーの合計で3万人を超えており、多数の候補者へのリーチも実現しています。
HeaR社
当社HeaRでもTwitter運用を続けた結果、現在はメンバーの合計で3万人以上の方にフォローいただいています。
HeaRでは「青春の大人を増やす」をキーワードに、青春を入れたアカウント名やピンクリングのアイコンといった統一感を持たせた運用を行っています。また、投稿内容にも青春という言葉を意識的に織り交ぜ「青春=HeaR」の浸透に取り組んでいます。実際に2020年に採用した3名のうち2名はTwitter経由の応募でした。
まとめ
Twitter採用は、マッチ度の高い人材を採用したり採用コンセプトを求職者に浸透させるためにはとても有効な施策です。継続的かつ一貫したコンセプトをもった運用を通じて、よい効果を生み出していきましょう。
HeaRでは、自社でのTwitter採用経験を活かして、Twitter採用に関するご相談も受け付けています。「Twitter採用を始めたいけれどコンセプトが決まらない…」「Twitter運用がうまくいっていない」といったお悩みをもつ企業様はぜひ一度HeaRにご相談ください!