エージェントコントロールを外注する6つのメリット
1. エージェントが紹介したくなるような魅力・意向を伝えられる
エージェントコントロールサービスを活用することで、転職エージェントが紹介したくなるような自社の魅力や意向を伝えることができます。
エージェント経由の採用が上手くいかない要因の多くが、採用担当者と転職エージェントで意思疎通ができていないケースです。認識に齟齬があると、紹介数が増えなかったり紹介の質が低下してしまいます。
エージェントコントロール担当者は、エージェントが知りたい情報や好む情報を理解しているため、どのような内容に絞って伝えたらいいかを把握・実行することが可能です。
2. エージェントへのフィードバックにより紹介数・質が向上する
エージェント経由の採用成果を最大化するためには、エージェントへのフィードバックを継続的に行うことが重要です。
例えば、転職エージェントから紹介された求職者のタイプが企業の要望と合致していない場合や、紹介される求職者の数が不十分な場合には、転職エージェントへ積極的にフィードバックを提供することが求められます。
エージェントコントロールサービスは、転職エージェントの活動状況をデータに基づいて正確に把握し、適切なタイミングと内容でフィードバックを行なうことで、紹介される求職者と企業のマッチング度を高める助けとなります。
3. 求人票のブラッシュアップ
エージェントコントロール担当者から求人票に関するアドバイスを受けることも、メリットの一つと言えるでしょう。
エージェントコントロール業務の主目的はエージェントのマネジメントにあるものの、求人票の内容もエージェント採用のパフォーマンスに密接に関連しているため、この点についてのサポートも提供されることが多いです。
さまざまな企業を見てきたプロフェッショナルからのアドバイスは、非常に価値のあるものであり、大きなメリットとなります。
4. データドリブンなエージェントコントロールを実施可能
エージェントコントロール担当者は、転職エージェントのパフォーマンスを数値で管理し、データに基づいて分析・改善を行います。
感覚に頼るのではなく、確かなデータを活用して各転職エージェントの成果・相性を評価することが可能となります。
自社の採用担当者に十分なリソースがない場合、データ分析は後回しになりがちです。しかし、エージェントコントロール担当者が定期的に数値を収集・データ化してくれるため、データに基づいた効果的な運用が可能となります。
5. エージェント各社と良い関係を構築できる
エージェントコントロールを利用することで、エージェント各社とのコミュニケーションがスムーズになり、良好な関係を築くことが可能となります。
良好な関係が築かれれば、優秀な人材を優先して紹介してもらえる可能性が向上します。また、重点的に自社を推薦してくれる可能性も増えることでしょう。
6. エージェントコントロールのノウハウが社内に蓄積できる
エージェントコントロールサービスを活用する大きな利点は、同施策に関する正しいノウハウが自社内に蓄積されることです。エージェントコントロールの担当者から、エージェントの利用方法やコミュニケーションの要点について学ぶことで、自社にノウハウを蓄積していきます。
エージェントコントロール担当者の対応を参考にし、どのようにエージェントとの関係を築くべきか学び取ることができます。
エージェントコントロールの業務内容
エージェント向けドキュメントの制作
エージェントが紹介したくなる情報を掲載した資料・ドキュメントを制作する業務です。
- 書類通過率/内定承諾率
- 内定承諾者情報(定量/定性)
- 選考辞退理由
などを記載しておくとエージェントが紹介しやすくなり、紹介数・質向上が見込めることでしょう。
エージェント開拓
契約エージェント数を増やす活動です。採用ターゲットによって開拓すべきエージェントも異なります。相性が悪いエージェントとの連絡・商談が増えると時間対効果が悪くなるため、自社の採用ターゲットにあった企業を探しましょう。
- 職種別:営業職に強いエージェント or 厨房職に強いエージェント など
- 地域別:一都三県に強いエージェント or 北海道に強いエージェント など
- 経験別:ジュニアクラスに強いエージェント or シニアクラスに強いエージェント など
エージェント向けアンケート
エージェントのニーズや意見、フィードバックを収集する手法です。アンケートを通じて、エージェントの現在の満足度や要望を把握し、サービスの改善や新しい取り組みの方向性を設定することができます。
- 例:◯◯職採用における想起集合の状態(最上位/上位/下位)
- 例:求職者へのプッシュポイントの理解度を数値化
- 例:エージェントコミュニケーション量・質を数値化
エージェント向け説明会
エージェントとの関係を深めるための、情報提供や交流の場を設ける活動です。採用活動の状況や新規事業の紹介、エージェントの疑問や懸念を解消するためのセッションなど、相互の理解を促進することを目的としています。コロナが落ち着いた最近は、オフィスに招いて会社見学会も合わせて行う企業が増えています。
エージェントとの1to1コミュニケーション
エージェントとのコミュニケーションを行う業務。定例ミーティングや都度の連絡で以下のようなコミュニケーションを取ることで紹介数・質向上を狙います。
- 推薦者の擦り合わせ推薦者のマッチ度を擦り合わせることでエージェント側の解像度が上がり紹介数・質が向上
- 採用情報のアップデート共有採用情報の都度共有することでエージェント側の想起集合に入り紹介数・質が向上
- 紹介促進の連絡ストレートに紹介依頼をすることで紹介数・質が向上
エージェント分析
エージェントごとのデータや活動を分析する業務です。紹介数が多い企業・歩留まりが良い企業を可視化することで、関係構築すべきリソースの最適化を図ります。HeaRが提供している「HITOME エージェント」では様々な指標を可視化することが可能です。
- 例:エージェント毎の紹介数
- 例:エージェント毎の書類通過率
- 例:エージェント毎の決定率
エージェントコントロールを外部に委託する状況
エージェントとのコミュニケーションのノウハウがない
エージェントコントロールの経験がなく、エージェントとのコミュニケーションが社内にない場合は、エージェントコントロールを外部に委託した方がスムーズにいくことがあります。
エージェントの利用が初めての企業の場合、エージェントへの連絡の適切なタイミングがわからなかったり、どんな情報を伝えるべきか迷ってしまったりということが起きることが多いです。
こうした企業が外部にエージェントコントロールを依頼すれば、エージェントとのコミュニケーションが円滑になるだけでなく、コミュニケーション方法を学びノウハウを蓄積することもできます。
エージェントコントロールに使えるだけのリソースがない
エージェントコントロールを行うだけのリソースがない場合にも2パターンあります。
現状の採用活動でもリソースが足りていない場合と、現状はリソースの問題はないがこれ以上の業務を増やすだけのリソースがない場合です。どちらの場合も、エージェントコントロールの外部委託は効果的な施策ですが、前者の場合はエージェントコントロールだけでなく、ほかの採用業務も委託することを考えた方がよいかもしれません。
エージェントの管理ができていない
エージェントを利用した効果を知るためには、エージェントがひと月あたりどのくらい推薦してくれているのか、そして紹介してもらった人材の選考通過率や内定率はどのくらいかといった数値を分析していく必要があります。
しかし、十分な工数がない場合はこうした分析はおざなりになりがちです。しっかりと分析を行い採用活動を最適化するためにも、分析が十分に出来ていない場合はエージェントコントロールの代行を考えるのがおすすめです。
選考結果連絡などの対応に遅れが出ている
自社の採用業務やその他の業務で採用担当者が多忙を極め、選考結果連絡などエージェントへの対応が遅れてしまっていることもあります。こうした状況は、エージェントとの関係性が悪化してしまう可能性があるだけでなく、候補者からの心象もあまりよくありません。
エージェントとの関係性をよくするだけでなく、自社のCXを改善する意味でも、エージェントコントロールの利用を検討してみるとよいでしょう。
リモートでも成果が上がるエージェントコントロールの方法
自社に合ったエージェントを選ぶ
エージェントは全国に20000社を超える事業者がおり、企業によって得意分野や得意な年齢層はさまざまです。そのなかで、自社に合った企業を見つけて契約を結ぶ必要があります。
例えば、大手であれば数多くの求職者と出会いやすいため、採用要件があまり厳しくなく、スキルは高くなくていいもののたくさんの人を採用したい場合は、大手エージェントが適しています。また、第二新卒や20代に特化したエージェントもよいでしょう。一方で、高いスキルを持った人材やマネジメント層を求める場合は、ハイクラス特化のエージェントの方が適していると思われます。
求職者を集める手法も自社データベースや外部媒体、リファラルなどさまざまです。自社ではリーチしていない手法で母集団を形成しているエージェントであれば、これまで出会えなかったような求職者との出会いに繋がるかもしれません。
また、少数精鋭型の小規模エージェントの場合は、担当者との相性や能力に大きく依存するため、担当者も含めて見極めを行っておく方がよいでしょう。
採用要件を明確にする
先述の通り、エージェントはマッチングしやすい企業に注力します。こうしたなかで、採用要件がよくわからずマッチしているかどうか判断が難しいと推薦が減ってしまうかもしれません。エージェントが候補者が自社にマッチしているかを判断しやすくするために、採用要件はできるだけ具体的に決めておきましょう。
採用ターゲットとなる属性とならない属性、募集職種の詳細な情報と求める期待値などを共有しておくとよいです。
採用要件が固まったタイミングで過不足なく伝えておくのはもちろんのこと、エージェントから推薦があった人材について、合格不合格を問わず「こういう点がよくて通過となった」「こういう点が懸念でお見送りとなった」といったフィードバックを行うことで、要件への解像度を徐々に高めてもらうのもおすすめです。
紹介フィーを最適化する
紹介フィーについては、一律で上げるというよりも各社それぞれと打ち合わせした上で、それぞれの会社に最適な料率で設計しましょう。企業によっては、フィーが一定の%を超えると、エージェントが企業を検索する画面で自社名が目立つかたちで表示される場合もあります。
エージェントの利益に直結する分、フィーは重要な要素です。弊社が採用を支援している企業さまのなかにも、フィーアップをしたことで応募者数が6倍になった企業さまもいるほど。
採用を強化したい職種はフィーを上げたり、貢献度の高いエージェントにはフィーを適切な形で改定したりと、最適な運用をしていくとエージェントにより貢献してもらえることが期待できます。
情報を漏れなく共有する
採用要件やペルソナの変化、社内の採用体制の変化などがあれば、漏れなく共有することが重要です。
情報の共有ができていないと、エージェントが求職者に誤った情報を伝えてしまったりそれが原因で選考通過率が悪化してしまうかもしれません。最悪の場合は、入社後にミスマッチがわかり早期離職となってしまうこともありますので、情報の共有は細かいくらいに行っておいて損はないでしょう。
また、採用広報記事をUPしたらエージェントに共有しておくのもおすすめです。エージェントにどんな発信をしているのかを周知しておくことで、求職者のインサイトに合わせて自社の記事を共有してもらえ、それをきっかけに求職者の意向が上がるなどの効果もあるかもしれません。
エージェントへの説明会実施
新しい募集ポジションがオープンした場合や、既存の募集職種により力を入れたい場合に、エージェントへの説明会を行うのもよい手法のひとつです。
求人票だけでは伝えきれないそのポジションの魅力や募集背景、キャリアパスなどの将来展望まで詳しく伝えることで、エージェント側のそのポジションへの解像度を著しく高めることができます。
また、エージェント側から質問を受けることで、自社の説明でわかりにくい部分や伝えきれていない部分を知ることができ、エージェント以外の経路からの応募者への対応に活かすことができるというメリットもあります。
こまめに連絡を取る
紹介数が多かったり内定者数が多かったりする貢献度が高いエージェントについては、2〜3日に1回程度の高頻度で連絡するのもおすすめです。こうした密なコミュニケーションを行うことで、自社の細かい情報を伝えることができ、選考通過率や内定受諾率の向上に繋がります。
また、契約から日が浅いエージェントや紹介が少ないエージェントについては、自社の最新の情報についてのメール配信を行うなど負担が大きすぎない方法で、忘れられないように定期的な接点を持ち続けていきましょう。接点を増やしていくことで、接する機会が多いほど好感度が高まるという単純接触効果により、エージェントにとって好印象な企業になり、注力企業となれる可能性もあるので、ぜひ取り組んでいただきたい方法です。
エージェントにとってはならない行動
1. 低い紹介料の提示
エージェントへの報酬を抑えることは推奨されません。エージェントも売上を向上させたいと考えているからです。
例えば通常35%の報酬で契約しているエージェントに対し「全エージェントに30%でお願いしているので…」と5%値切りする形で依頼するとします。
たった5%の差でも、年収500万円の人材が採用された際には、
年収の30%・・・150万円の成果報酬年収の35%・・・175万円の成果報酬と25万円の差になります。
企業としてコストを抑えたいのは理解できますが、報酬の低さが理由で注力企業から外れ、優秀な人材の紹介が遅れる可能性もあるため注意が求められます。
2. コミュニケーション不足
コミュニケーション量が少ないのも問題です。エージェントの注力企業に入るためにはコミュニケーションを密に取り、協力する姿勢が重要です。
コミュニケーション量が少なく、最新情報を共有しないままでは、
- 注力企業に入れない
- 紹介数が増えない
- 自社とマッチした人を紹介してもらえない
など、悪循環に陥ります。
定期的に情報交換を行い、採用の質を向上させる努力が必要です。
3. ノルマ設定
「今月は〇〇名の紹介をお願いしますね」とノルマを提示するのは逆効果となります。
指定された人数の紹介を目指そうとすると、ターゲットから外れた人材も紹介せざるを得なくなることがあります。
これにより採用につながらなかったり、採用されてもすぐ離職する人材が出たりと、企業とエージェント双方にとって無駄な人件費が発生することになります。
双方にとって良い結果を得るためには、ノルマを提示するのではなく、紹介しやすい企業としての評価を高める努力が効果的でしょう。
エージェントコントロールサービスの注意点
費用対効果を考慮して検討する
エージェントコントロールサービスの利用には一定の費用が必要となります。
- 自社の採用担当者に余裕がある
- エージェント経由の紹介数が十分
- 紹介の質に強い不満を抱いていない
の条件が揃っている企業では、エージェントコントロールサービスを利用する必要はないかもしれません。自社のエージェント状況を整理してから外注するか否かを検討しましょう。
進捗状況や成果を定期的に確認する
エージェントコントロールサービス業務を他社に完全に委ねると、誤解や伝達ミスにより採用の方向性がズレる可能性があります。
自社にノウハウを増やすためにも、定期的にエージェントコントロールの担当者とコミュニケーションを取る機会を設けることが重要です。
エージェントコントロール(RPO)を行うならHeaR
エージェントコントロールとは、エージェントとの取引を円滑にして、より人材を紹介してもらうために行うものです。
求職者が入社したタイミングで報酬が発生するエージェントにとっては、マッチングさせやすい企業に注力したいものです。そのため、マッチングしやすい企業だと思ってもらうために、エージェントコントロールは極めて重要なものなのです。
エージェントコントロールでは、自社に合ったエージェントを見極めた上で、採用要件や自社の現状を適切にエージェントに伝えていくことが必要になってきます。しかし、こういった業務は負担が大きく、十分にエージェントコントロールを実施できないこともあります。こういった場合には、エージェントコントロールをRPOに任せてみるのも一手です。
HeaRではこれまで100社以上の採用コンサルティングを行ってきました。そのなかで、エージェントコントロールを含めたRPOにも数多く携わってきた経験がございます。エージェントコントロールだけでなく、採用広報や応募者対応もご依頼いただけますので、エージェントコントロールの外部委託をご検討の採用担当者さまは、一度お気軽にご相談ください。